World of Tanks の世界では、あなたの乗る車輌は決して無敵ではありません。むしろ、その対極に存在するぐらいです。戦場での生存率を増やし、撃破される前に敵を撃破するためには安全性の確保は必須と言えます。
この記事では、弱点の露出をできる限り減らしつつ有利に攻撃できる最も一般的な2つの戦法をご紹介します。それが、ハルダウン戦法とかくれんぼ戦法です。
ハルダウン
強靭な装甲を誇る車輌に乗っているなら、歴戦の戦車長たちはハルダウンが取るべき効果的な戦法の一つであることを知っています。その名前が指す通り、車体を敵の視界から下げて隠すのです。結果、ほとんどの弱点部位は露出せず、攻撃に晒される部分を砲塔のみに限定することができます。それだけで、敵からすれば命中に苦労することでしょう。
ご存じのとおり、砲塔の前部装甲はほとんどの車輌にとっては一番強靭な防御力を誇る部分です。つまり、敵が正面に位置していて自身がハルダウンを行っていれば、事実的に無敵……ということになります。もちろんそんなことはあり得ませんが、傷を負わせることはとても困難になるでしょう。
ハルダウンを実行するには2つの方法があります。「砲俯角」を利用するか、「地形」を利用するかです。
方法1: 砲俯角を利用
「砲俯角」とは、自身の砲身がどれだけ下方向、つまり地面に向けて角度を下げられるかを指しています。俯角値がマイナスに振れば振るほど、下方向により振れます。良い砲俯角値があれば、高所から敵を撃てるだけではなく、小高い丘等を利用して車体を隠しながら敵を効果的に攻撃することができます。
では戦闘でどのように砲俯角を利用するか。
簡単なことです。まず丘を駆け上がり、頂上手前まで進みます。行き過ぎて車体を敵に晒さないように注意しましょう。後は、砲塔だけが敵を狙えるように微調節していきます。位置取りが正確か自信がない場合はマウスの右クリックを長押し、様々な角度から俯瞰で確認してみましょう。車輌を正面から眺め、砲塔だけ出ているようであれば準備はOKです。あとはその位置のまま、敵が視界に入ってくるのを待つだけです。
砲撃戦が開始されたら、再装填の時だけ車輌を後ろに動かすのもとても効果的です。ハルダウンを取っている時、敵が唯一ダメージを期待して狙える場所はほとんどの場合、キューポラのみになります。上下に動くことによって被弾するリスクを減らすことができるので、やらない手はないです。
方法2: 地形の利用
この条件でのハルダウンは地形に設置されたオブジェクトをカバーに使います。瓦礫の塊や、車輌の残骸、小さめな土手などがそれにあたります。砲俯角を利用するのと違い、こちらの場合はどの車輌でも実行できるのが強みです。
近辺に適当にカバーの取れる物や場所を発見したら、その裏に車輌がスッポリと隠れるように位置取るだけ……必要な準備はただそれだけです。この時、表を覗いているのはあなたの砲塔だけであるのを確認してください。前述した方法と同じ方法で、俯瞰で角度を確認するのが安全でしょう。マウスの右クリックを長押し、です。側面や背後にも注意を怠らないようにしましょう。
交戦に入ったら、なるべく再装填中は細かく動くことを意識してください。あなたが攻撃するタイミングが、敵にとってもあなたを攻撃するタイミングとなります。弱点を狙い撃ちされないよう細心の注意を払いましょう。
かくれんぼ
この戦法の名前の由来は、説明する必要はないとは思いますが子供の遊戯から来ています。鬼から隠れて機会を窺う……まさにその名前にぴったりですね。やることはほぼ一緒です。鬼……つまり敵車輌が違う方向を見てたり、こちらに注目していない隙を狙って物陰から出現し敵に砲弾を浴びせる。シンプルにそれだけとなります。
特にこの戦法は、各マップの要所や難所を防衛するのに大変適しています。あなた以外に他に1車輌仲間がいれば、注意を交互に逸らすことができるので尚効果的です。
ある意味では、かくれんぼ戦法はとても日和見主義な戦術と呼べるかもしれません。敵に察知され回り込まれる危険性もあり、安全面で優れているとはとても言えません。難所や要所をこの戦法で防衛している時は、攻撃対象の車輌だけではなくミニマップ上の車輌の動きもつぶさに観察する必要があります。鬼を脅かそうとして、結果自分が脅かされる……なんて結果にならない為にも。
この戦法においての適切な攻撃のタイミングとはいつでしょうか?敵車輌があなたの存在を感知していないと確信が持てるなら、いつでも攻撃に移って問題はありません。陰から飛び出し、すばやく弱点を狙い撃ち、また隠れ、再装填です。
そうでない場合は、敵の砲撃を待ち、相手の再装填中を狙って攻撃するか、砲塔が他の方向を向いた時に攻撃するかです。どちらの場合も、こちらの攻撃が済んだらすぐに撤退し反撃を回避しましょう。
速射能力が高い車輌であれば、相手が攻撃に気付き撤退するまでの間に、2発被弾させることも可能です。これをするには、搭乗車輌での熟練した経験が求められるのと同時に、車輌の再装填時間を正確に把握している必要があります。準備ができていない状態でこれを狙おうとすると、痛いしっぺ返しが待っている状況に陥りかねません。
とはいえ、確実に2発被弾させる確信があるのなら、是非狙っていくべきです。1発は履帯を狙って移動不能にし、機動性を奪い固定化させてしまうのです。そして2発目や友軍の攻撃で相手の弱点を攻める、というのもとても有効な戦術と言えるでしょう。