戦車長の皆さま
来たるアップデート1.26では、搭乗員パーク・システムに大幅な変更を加えています。今回の変更の目的は、全体的なゲーム体験の改善と、ゲーム内におけるパークの価値の向上を通して、すべてのプレイヤーの皆さまにとってより公正な環境を作ることにあります。
変更は、新パークの追加から、既存パークの調整、そしてより柔軟なパークの管理オプションの実装など多岐にわたります。こちらの記事で詳細をご確認ください。
パーク・システムのさらなる進化
これまでも『World of Tanks』では、すべてのプレイヤーの皆さまがより快適に戦闘を楽しめるよう、パーク・システムへの改善を続けてきました。そしてこの度、今年実施した先行テストを含むさまざまなテストのデータとフィードバックを受けて、パーク・システムの刷新をさらにもう一段階進めることといたしました。
今回の変更の主な目的は以下の通りです。
- ゲームプレイの幅の拡張
- コア・メカニズムのひとつにあたるパークの価値の向上
- 新規プレイヤーと古参プレイヤーの格差の是正
今回の変更の実装により、プレイ歴に過度に影響されない公正なゲーム環境の構築と戦術的な多様性を実現することを目指しています。
搭乗員のパーク習得数を最大6つに制限
搭乗員が習得できるメイン職能のパークの数に最大6つという制限を設けています。この制限にはゼロパークも含まる点にご留意ください。一方で、ゼロパークがそれ以外のパークの習得に必要なEXPの総量に影響を与えないというメリットは失われていません。なお、この変更により、すでに6つのパークを習得した状態で、特定のディレクティブを搭載し、実質的に7つ目のパークの効果を得ることもできなくなっています。
こちらの変更は、今回のパークへの刷新の中核をなすものだと考えています。これにより、過度に能力が強化された搭乗員が誕生しえた環境を改善し、搭乗員システム全体のバランスを調整しています。加えてこの制限を設けることにより、今後新たなパークを追加することになった際、ゲームバランス全体に過度な影響を与えてしまうことを防ぐ狙いもあります。
すでに7つ以上のパークを習得している既存の搭乗員に関しては、超過分のパークは失われてしまう一方で、補償としてその分のEXPがその搭乗員の国籍に対応した教本に変換されます。
は新登場のパークを、は変更が加えられたパークを表します。
パークのリセット・オプション
今後はパークをリセットする際、ゼロパークもリセットされるようになります。したがって、リセットによりパークのセットアップを完全に変えることができるようになっています。また「兵舎」に、全搭乗員のパークの一括リセットと一括割り当てを行うことができる新しいボタンを2種類追加します。変更の実装後には、30日間の「猶予期間」が設けられており、必要に応じて何度でもリセットを行えるようになります。期間が終了すると、新たに配属した搭乗員を含む、全搭乗員で1度だけ無料でリセットを行うことができます。
この期間を利用すれば、自分のプレイスタイルや車輌に合ったパークの組み合わせをお試しいただけるようになっています。
ディレクティブへの変更
- ディレクティブ「執念」が廃止され、パーク「能率的整頓」の効果を与える新ディレクティブ「万全の準備」に置き換えられます。
- ディレクティブ「感応」が廃止され、パーク「音響探知」の効果を与える新ディレクティブ「重点警戒」に置き換えられます。
- 廃止されるディレクティブを所有している場合、それぞれ新しいディレクティブに変換されます。
強制発見範囲と一部の即応型パークについて
新パークの中には、50 m以内に敵車輌が存在する場合のみ発動する即応型パークがあります。この「50 m」という距離は、強制発見範囲と重なりますが、強制発見範囲はゲームモードによって半径が変わる可能性がある一方で、パークの範囲はどのゲームモードでも据え置きとなります。具体的には、新パーク「近接戦闘」を習得していると、周囲50 m以内に敵車輌が存在する場合、装填速度が2.5%は上昇します。
強制発見範囲の半径は「ランダム戦」、「フロントライン」、「グランドバトル」などでは、50 mとなっていますが、「オンスロート」では25 mになっており、モードによって異なる場合があります。
したがって「オンスロート」では、敵が周囲50 m以内いる場合、パークは発動しますが、25 m以内には入っていないため、強制的に発見されることはないという状況が生まれうるということです。例えば、敵車輌が破壊不可能な壁を挟んで、自車輌から40 mの距離に隠れているとします。この場合、パーク発動のアイコンは表示されるものの、敵は発見状態にはなりません。
このメカニズムの「抜け穴」は、敵との距離の取り方を完全に把握しているプレイヤーが利用できるよう、意図的に残されているものです。
搭乗員の職能の割り当てへの変更
現行のシステムでは、以下のような条件において、一部の搭乗員のサブ職能が他の搭乗員の職能と重複することがあります。
- 特定の搭乗員のサブ職能が、同じ車輌に配属されている他の搭乗員のメイン職能と重複している。
- どの搭乗員もメインとして担当していない職能を、複数の搭乗員がサブ職能として兼任している。
新システムへの移行にともない、ほとんどのすべてのケースにおいて、特定の職能を担当する搭乗員が一本化され、一部の搭乗員はサブ職能を失うこととなります。具体的には、上記の前者のケースでは、サブ職能として重複する職能を担当していた搭乗員がその職能を失います。上記の後者のケースでは、特定の搭乗員1名を除き、残りの搭乗員がそのサブ職能を失うことになります。これにより、搭乗員の構成がシンプルなるほか、搭乗員の能力を発揮させやすくする狙いがあります。なお、システムの移行によってサブ職能を失った搭乗員が、その職能専用のパークを訓練していた場合、補償が適用されます。
【例】
「AMX 50 B」には、装填手をメイン職能として担当している搭乗員がいない一方で、車長、砲手、無線手のそれぞれがサブ職能として装填手を務めています。新システムへの移行後は、サブ職能として装填手を兼任する搭乗員は砲手に一本化され、残りの搭乗員はサブ職能を失います。
職能の割り当てに変更が加えられる車輌
展開車輌 | 変更前 | 変更後 |
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中国 | ||
IV M5A1 Stuart |
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フランス | ||
IV B1 |
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VIII AMX 50 100 |
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IX AMX 50 120 |
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X AMX 50 B |
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IX Char Futur 4 |
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VIII Bat.-Châtillon Bourrasque |
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IX Char Mle. 75 |
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V AMX 13 (FL 11) |
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VI AMX 12 t |
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VII AMX 13 75 |
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IX AMX 13 90 |
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X Bat.-Châtillon 25 t |
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VIII Lorraine 40 t |
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III Somua S35 |
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VII AMX 13 57 |
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VII AMX 13 57 GF |
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IX Bat.-Châtillon 25 t AP |
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VIII Somua SM |
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VI M4A1 FL 10 |
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VIII Bat.-Châtillon 12 t |
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X AMX 13 105 |
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VIII ELC EVEN 90 |
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ドイツ | ||
VII Spähpanzer SP I C |
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X Rheinmetall Panzerwagen |
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VIII HWK 12 |
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IX KPz 3 Projekt 07 HK |
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IX KJPZ TIII Jäger |
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イタリア | ||
X Rinoceronte |
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スウェーデン | ||
VI Strv m/42-57 Alt A.2 |
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IX Strv 103-0 |
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X Strv 103B |
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X Kranvagn |
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VIII Emil I |
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IX Emil II |
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VIII UDES 03 |
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VIII Strv S1 |
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VIII EMIL 1951 |
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IX UDES 16 |
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X UDES 15/16 |
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VIII UDES 14 Alt 5 |
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IX UDES 03 Alt 3 |
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VIII Bofors Tornvagn |
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イギリス | ||
VIII FV1066 Senlac |
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VIII LHMTV |
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IX GSOR3301 AVR FS |
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VII GSR 3301 Setter |
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VIII GSOR 1008 |
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IV A25 Harry Hopkins I |
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X Concept No. 5 |
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VIII GSOR 1010 FB |
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VI Staghound Mk. III |
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V AEC Armoured Car |
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VIII FV601 Saladin |
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VII FSV Scheme A |
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VIII Charioteer |
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VIII Charioteer Nomad |
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アメリカ | ||
VII T71 DA |
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II T1 HMC |
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III T56 GMC |
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VIII ASTRON Rex 105 mm |
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V ARMT |
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IV T82 HMC |
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ソ連 | ||
VIII IS-3A |
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X T-100 LT |
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VIII LT-432 |
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X Object 780 |
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IX Object 590 |
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- オレンジのパークは特定の条件が満たされると効果が発動します。
- グリーンのパークは戦闘が終わるまで恒常的に効果を発揮します。
概要画面の性能は、パーク「戦友」と車長ボーナスを加味した値です。
補償のルール
すでに6つのパーク上限を超える数のパークを習得している搭乗員は、超過分のパークを失う代わりに、補償として余剰分のEXPがその搭乗員の国籍に対応した搭乗員教本に変換されます。そのため、超過分となったパークの習得に費やしたリソースが失われることはなく、超過分をその他の搭乗員の育成に充てられるようになっています。
搭乗員教本として補償されるEXPは、搭乗員EXPを4.5で割った値と等しくなります。
【例】
7つ目以降のパークの習得のために9,000,000EXPを費やしたドイツ国籍の搭乗員が複数人いたとします。この場合、ドイツの中級教本(2,000,000EXPを付与する)を受け取ることができます。
アップデートの正式リリース後、初めてゲームにログインした際、補償として何冊の教本を受け取ったかが表示されます。
新システムの導入は、『World of Tanks』における戦略の幅を広げ、ゲームの進捗をより充実したものにし、ゲーム体験の質を向上させるうえで欠かせないステップのひとつです。今回の変更は、古参、新規を問わず、新たな戦略の可能性を広げ、ゲームをより楽しんでいただけるものにすることを目的としています。搭乗員を育成して、新たなパークを習得し、戦車戦の新たな地平を切り開きましょう!
Roll Out!!