週刊ヴィクトリヤ日記 Vol.18 『視認システムについて学ぼう!前編』

視認システムの仕組みを学んでいきましょう!

連載第18回となる今回は、『World of Tanks』のゲームシステムにおいてもっとも重要な要素の一つ、視認システムについて解説していきたいと思います。ちょっと複雑な内容になるので前後編に分けて説明していきたいと思います!


『World of Tanks』の視認システムって?

『World of Tanks』の視認システムでは自分の車輌か味方の車輌が発見をしない限り、敵車輌は一切画面上やミニマップ上に表示されません。 この視認システムは大きく分けて「視認範囲」と「隠蔽性」で構成されます。これは簡単に言うと、「相手を見つけることができる能力」と「相手から隠れる事ができる能力」といった感じですね。

戦闘中、全く見えない相手から攻撃を受けたり、または撃ち合いをしていた目の前の敵戦車が突然消えたり、といったことがしばしば発生しますが、これは自分の視認範囲内にいない敵戦車から攻撃を受けたり、または敵戦車が自分の視認範囲外に出たために起こっています。

どちらの特性もしっかり把握しておくことで、敵の戦車を発見しつつ自分は相手から見えない、というこのゲームにおいて最も有利な状況を作り出すことができるのですが、今回はそんな視認システムから「相手を見つけることができる能力」すなわち「視認範囲」と、敵を発見する上で重要な「車輌の視界チェックポイントと視認ポート」についてご説明していきたいと思います。

 

車輌の視界チェックポイントと視認ポートって?

ゲーム内に登場する全ての車輌は、敵戦車からの発見判定のための7つの視界チェックポイントと、敵戦車を発見するための2つの視認ポートを持っています。この視認ポートから発せられる視線が障害物などで遮られると見ることはできません。

1つめの視認ポートの位置は図の①にあたる砲塔中央、高さが砲塔の最も高い箇所と等しいポイントで、2つ目は②の主砲砲身の付け根部分になります。 この2つのポートからの視線の先に、敵戦車が持つ7つの視界チェックポイントのいずれかが重なると、敵戦車は発見状態となります。

◯ 視界チェックポイントと視認ポートの位置

  • ① 砲塔中央上部。車体の最も高い箇所と同じ高さ。視認ポートも兼ねます。(機銃など当たり判定がない部位は含まれません)
  • ② 主砲付け根の防盾部分。砲塔の回転に併せてポイントも移動。視認ポートも兼ねます。
  • ③ ②のチェックポイントと同じ位置。ただしこちらは砲塔が回転しても移動しません。
  • ④ 車体最前部の中央。
  • ⑤ 車体最後尾の中央。
  • ⑥ 車体左側面の中央。砲塔の中心と同じ高さ。
  • ⑦ 車体右側面の中央。砲塔の中心と同じ高さ。

これらの視界チェックポイントの位置は基本的に全車両共通ですが、もちろん車輌の形状によって微妙に位置が異なってきます。 各チェックポイントの位置を大まかに予想する際は、戦車を一つの箱に見立ててみるとわかりやすいです。車輌の大きさを見る際には、車体から前に飛び出している主砲の長さや砲塔上の機銃、アンテナ等の当たり判定が発生しない部位は含まれません。あくまで車体のみの全体的な大きさからチェックポイントの位置が指定されます。
この7つの視界チェックポイントのうち、砲塔中央上部のポイントと主砲付け根のポイントが視認ポートも兼ねています。

 

視界チェックポイントを意識した動きの良い例とダメな例

戦闘中よくある例を参考に見ていきましょう。自分は前線にて偵察を行っています。自分の後方には味方車輌が控えていますが、敵が見えていないため味方は攻撃を行うことが出来ません。
自分の車輌は岩を障害物にして隠れているため敵戦車からは発見されていませんが、同様に自分の車輌からも岩が邪魔で視線が通っていないので相手を見ることができません。

✕ ダメな例

よくあるシチュエーションですが、この様な動き方で岩から車体を晒してしまうと、自分の視認範囲ポートは障害物から出ていないため相手を発見出来ません。しかし、自分の車輌の前面部分にある視界チェックポイントは岩から飛び出してしまっているため、相手からは先に発見されてしまいます。
こうなると、相手を発見する前にこちらは発見された状態になってしまい、一方的に攻撃を受けてしまいます。偵察も失敗、一方的に損した状況になってしまいました…。

◯ 良い例

視界チェックポイントと視認ポートの仕組みを理解していれば、視認ポートの部分を少しだけ障害物から出し、敵に晒す車体を最小限にしながら敵を発見する、といったことが可能です。この場合、主砲付け根の視認ポートと同じ位置にある視界チェックポイントも相手からは見えてしまうため発見状態にはなりますが、最小限の範囲しか障害物から出ていないので、反撃を受けにくくすることができます。

あなたの車輌の視認ポートからの視線が通れば敵は発見状態となり、その情報は後方の味方にすぐさま伝達され、味方が安全な位置から攻撃をしかけることができます。 また自分は 観測ダメージボーナス を受け取ることができます。

 

頭隠して尻隠さずにならないよう気をつけたいこと

マップ内の茂みや障害物を使って隠れる際は、自分の車輌の視界チェックポイントの位置を意識しましょう。折角茂みに隠れていても、この視界チェックポイントがある部分が茂みからはみ出ていたりすると簡単に発見されてしまします。

逆に茂みから機銃やアンテナ、主砲などがはみ出ており、一見すると丸見えの様に見える場合でも、全ての視界チェックポイントがしっかり茂みに隠れていればシステム上は発見されません。
頭隠して尻隠さず、ではないですが、待ち伏せや偵察をする際は視界チェックポイントをしっかり隠して敵からは発見されないよう気をつけましょう!

視認ポートと視界チェックポイントのまとめ

  • 敵からの発見判定の対象となる視界チェックポイントは車体に7箇所あります。
  • 敵を発見することが出来る視認ポートは2箇所あります。
  • 視認ポートからの視線が通らないと敵を見ることが出来ません。 
  • 茂みや障害物に隠れる際は、視界チェックポイントをしっかり隠すよう心掛けましょう。

前回の軽戦車の回でもご紹介しましたが、視線が通らなかったり視界チェックポイントが全て完全に隠れた状態だったとしても、50mまで接近されると強制的に発見状態 になるのでその点は要注意です!


自分が視認できる範囲を意識した動きをしてみましょう!

自車輌が敵戦車を発見できる距離を意識した動きをすることは、ワンランク上の戦車長にスキルアップするうえでとても重要です。 ミニマップ上に視認範囲を表示できる便利な機能があるので、オプション設定から必ず変更しておきましょう。オプション設定の変更については過去の記事 『オプション設定を見てみよう』 もご参照ください。

ミニマップ上では3つの範囲のサークルが表示できます。それぞれ色分けされて表示されるこの3つのサークルの意味をしっかり理解しておきましょう。

◯ 視認範囲サークル(緑)

自身の車輌が単独で視認できる範囲で緑色のサークルで表示されます。搭乗員のパーク/スキル、車輌の拡張パーツの効果を反映した範囲となります。ただし、敵車輌の隠蔽率によっては発見距離が縮まってしまうため、このサークル内にも発見できていない敵車輌がいる場合があります。

◯ 最大視認範囲サークル(白)

ゲームシステム上での車輌の最大発見距離を示し白いサークルで表示されます。どの車輌を使っている場合でも最大発見距離の上限は445mとなり、拡張パーツ等で視認範囲を広げたとしても445m以上離れた相手は発見できません。

◯ 描画サークル(黄)

敵味方の車輌の最大描画範囲を示し黄色のサークルで表示されます。このサークルは常に半径564mの円となり、これより外側にいる敵車輌は仮に味方が発見しミニマップに位置が表示されたとしても、自分の画面上には表示されません。(ただし自走砲の俯瞰視点を除く。)

最大視認範囲サークルは全ての車輌統一で445mです。味方がスポットしていない場合は、この最大視認範囲サークルの外側にいる車輌を発見することはできません。
もし味方が前線で敵戦車をスポットしてくれている場合は、一旦後退して最大視認範囲サークルの外側に敵が位置しているようなポジションに移動してみましょう。黄色の描画サークルからはみ出なければ、システム上相手からはこちらが一切見えず、味方がスポットしてくれている間こちらからは一方的に相手を発見した状況を作り出すことが可能です。最も安全な状況で攻撃をしかけましょう!


今回は『World of Tanks』のゲームシステムにおいて特に重要な要素である視認システムの中から、前編として「相手を見つけることができる能力」すなわち「視認範囲」の基礎的な部分と「車輌の視界チェックポイント」について簡単にご説明をさせていただきました。視界システムの原理は『World of Tanks』をプレイする上で必ず押さえておきたい重要な項目です。

次週は視認システムの解説の後編として、スキルや拡張パーツを使った場合にどの程度実際の視認範囲が変わってくるのかなどをご紹介したいと思います!

次回もお楽しみに!良い週末をお過ごしください♪

(コラム記事: ヴィクトリヤ 挿絵イラスト: しばふ)


4コマヴィクトリヤ日記 第18話

 「ヴィクトリヤ日記」は毎週金曜日に公開予定です。 次回もお楽しみに!(漫画: kirusu)


登場キャラクター

ヴィクトリヤ

Wargaming.net Communityチーム所属の新人社員。ベラルーシ出身。 しばしば先輩たちに振り回されている。かくれんぼでは強制的に鬼役だったりとなにかと損な役回りが多い。不憫。

ラビ様

ヴィクトリヤが入社したWargaming.net のとあるオフィスの社長(代理)。 見た目は完全にお子ちゃまだが偉い人。小柄なボディを活かした高い隠蔽率を活かして、隠れんぼでは無類の強さを発揮。

ミズキ

ヴィクトリヤの先輩社員。Community チーム所属 ヴィクトリヤのことは勝手につけた愛称の「ヴィッキー」と呼んで可愛がっている。毎度突発で発生する社内イベントに振り回されつつも、なんだかんだ付き合っている。

クルイロ

Wargaming.net の社員。Quality Assurance チーム所属。 ロシア出身。オフィスの奥にある部屋で黙々とテストプレイをしている。スナイパーのごとく射程内に入った獲物は先手必勝で撃破する。なお隠れんぼのルールはわかっていない。

ツノダ

Wargaming.net の社員。Community チーム所属。 オフィス内のでっかい代表。色々でっかい。特に重戦車が大好き。 色々でっかい部分が茂みからはみ出してしまい、隠蔽率は低め。


 

4コマヴィクトリヤ日記 作者プロフィール

kirusu

簡単に爆死するへっぽこ駆逐戦車愛好漫画描き。
Web:  http://kirusu.com 
Twitter:  https://twitter.com/kirusu

  • ヴィクトリヤ キャラクターデザイン & 挿絵 : しばふ

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