戦車長の諸君!
『World of Tanks』の年末年始は喜びと驚きが満載だ。戦車兵にとって《喜び》と《驚き》を同時にもたらすものと言えば……そう、強力かつユニークな新車輌だ!今回の「ホリデー作戦」で「大きなボックス」からドロップする可能性があるTier VIIIプレミアム車輌の中には、ド肝を抜くような3輌の新車輌が含まれているぞ。今回の「大きなボックス」には「獲得確定メカニズム」も用意されている。手に入れる価値があるかないか、本記事の内容を参考にしてほしい!
「M-IV-Y」は、現在開発が進められている新たな技術ツリーの「Yoh車輌」ルートに先駆けて実装される、アメリカTier VIIIプレミアム重戦車だ。「Yoh車輌」開発の舞台裏についてまだ何も知らないなら、ぜひこちらの記事もあわせてご覧いただきたい。
さて、この「M-IV-Y」だが、屈強な装甲を備えた砲塔に、高貫通かつ単発ダメージ360HPの105 mm砲を搭載している。最前線で戦う重戦車の典型例と言えるだろう。照準時間が短いだけでなく、移動中や旋回中でも散布界が拡大しにくいため、どんな状況でも正確な射撃が行いやすい点も見逃せない。
車体の形状はT110E5とよく似ているが、サイドスカートを備えている他、砲塔はシリンダー型揺動式が採用されている。砲塔の公称装甲厚は前面が279 mm、側面でも241 mmとなっており、貫くのは容易ではない。注意すべきは、アメリカ車輌にありがちな大きなキューポラだ。敵に射撃精度に秀でた車輌がいれば、距離があっても狙われる可能性がある。
俯角と仰角についても、アメリカ車輌らしくそれぞれ–10°と+20°と非常に優秀だ。前述の通り照準時間が短く散布界も拡大しにくいため、稜線射撃でかなりの力を発揮する。キューポラという弱点を抱えていても、素早く飛び出してすぐさま後退すれば反撃を受けずに一方的に攻撃できるだろう。キューポラさえ正確に狙わせなければ、頑丈な砲塔で弾ける可能性が高いからだ。
次に機動性だ。小回りが利くかと言われれば答えは「否」だが、最大前進速度は45 km/h、最大後退速度は18 km/hと重戦車にしては充分な性能となっている。そして貫通力は通常AP弾で220 mm、課金APCR弾で250 mmと満足のいく数値だ。
だが最大の注目ポイントは他にある。新登場のメカニズム「予備履帯」だ。通常の履帯にあたる「主要履帯」を左右両方とも完全に切断されても、「予備履帯」を切断されない限り移動不能にはならないという、ユニークかつ "イブシ銀" な機能を備える。AE Phase Iが嫉妬心を燃やしているとか、いないとか…そんな噂もあるが、真実のほどは分からない。
「予備履帯」を備える本車輌では、特徴的な履帯の修理メカニズムを持っている。全ての履帯を切断された場合、まずはじめに「予備履帯」が修理され、完了後に「主要履帯」の修理が始まる。「予備履帯」の修理が完了すれば走行を再開できる。ただし、「予備履帯」のみでの装甲では機動性が低下する。そして、「主要履帯」の修理が完了する前に走行を再開してしまうと、修理に要する時間が延長されてしまうことに注意が必要だ。そのため「主要履帯」の修理完了を急ぐのであれば、「予備履帯」の修理完了後も移動するべきではない。このような瞬間的な判断が求められる場合もあり得る。なお「修理キット」を使用すれば、全履帯を一度にまとめて修理できるぞ。
表記ミスではないぞ。単発850HP × 2、つまり瞬間火力1,700HPのロマン派152.4 mm砲を搭載している。通常弾の弾種はHE弾、貫通力は180 mmとなっている。貫通力が足りず大きなダメージを与えられない場合は、プレミアム弾(AP弾)に切り替えればいい。AP弾の単発ダメージも、600HPとTier VIII重戦車とは思えぬ高い数値となっており、さらに貫通力に至っては292 mmにも到達する。とはいえ、やはり「Caliban」を操縦するならばHE弾を装填してワンツー・ストレートKOを狙っていきたいところだ。
連射速度は3.75秒、これだけでは《速い!》とまでは言えないが、単発火力を考えれば充分すぎる値だ。軽戦車や中戦車が相手であれば、わずか4秒足らずでガレージ送りにできてしまうのだから。もちろん、射撃精度はお世辞にも良いとはいえない。照準も遅く、弾倉を撃ち切った後の隙も非常に大きい。大口径ロマン砲の宿命だ。限られたチャンスを逃さず確実に大ダメージを叩き込めるだけのマップ知識や、先読みの力が特にモノを言う車輌と言える。
射撃精度が低い一方で、ただそこにいるだけで抑止力になる、と言われれば、ベテラン・プレイヤーならばすぐに「Caliban」の基本的な立ち回りが理解できるだろう。そう、できるだけ最前線や第2線に構え、敵にプレッシャーを与えつつ、機会があればダメージ交換を行うのがいい。主砲の俯角は–10°まで取れるため、稜線でも充分以上の立ち回りができる。砲塔前面の公称装甲厚は250 mmだ。これも不満のない数値だが、やはり頼るべきは防御性能よりも一瞬の破壊力だろう。
最大速度は33 km/h、決して速いとは言えないものの、他の重戦車に遅れを取ることはほとんどないはずだ。好み次第では「ターボチャージャー」などを搭載するのも悪くないかもしれないな。
かなり尖った見た目をしてはいるものの、砲塔の構造以外の性能面では典型的、いや理想的な重戦車と言えなくもない。まず主砲には単発ダメージ400HPの120 mm砲を搭載している。「Caliban」の後では大したことがないように見えるかもしれないが、単発ダメージ400HPは同格重戦車の中でもトップクラスの数値なのを忘れてはならない。さらに注目すべきが貫通力の高さだ。なんと通常弾で248 mm、課金弾では297 mmにも至る。つまり、単発火力と貫通力の両方で上位に君臨するという訳だ。
加えて照準時間も短く、俯角と仰角もそれぞれ–10°と20°と文句のつけようがない値だ。稜線では快適に戦えるだろう。
機動性について特筆すべき点はないが、速度維持性能は悪くない。奇抜な砲塔に超強力な主砲を搭載し、地形を問わずに立ち回ることができ、目立った弱点のない安定型の重戦車と言える。クレジット稼ぎにも向いているだろう。
今年も強力かつ乗って楽しい新車輌を用意した。見逃す手はないぞ!
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