- 宝さがしNo.1:秘密の実験研究所
- 宝さがしNo.2:隠されたマップ
- 宝さがしNo.3:朽ちた船
「ゴーストタウン」マップの中央には小さな町があります。人や動物の息吹がまったく感じられない荒廃が支配する町――。数ある『World of Tanks』のマップの中で、この「ゴーストタウン」の町だけがまったく生命が感じられない廃墟として描かれています。
これだけ多くの居住用の建物があるにもかかわらず、不気味なくらいに人の気配が感じられません。戦車でこの町を訪れたことを後悔する人はいないでしょう。「ゴーストタウン」は、ソ連時代に細菌兵器の研究所があった町がモデルになっています。マップにもこの秘密実験研究所が配置されています。
この実験研究所ではいったいどんな研究が行われていたのでしょうか? そして居住者が完全にいなくなった理由は? このマップにはほかにどんな秘密が隠されているのでしょうか? それでは詳しく見てみましょう。
このマップの建造物は、一見すると当時のソ連によく見られる典型的な住居のように見えます。ただ建物と周囲の風景や地形をよく見てみると、現在のウズベキスタンのカンツベックの町と非常によく似ていることがわかります。カンツベックはアラル海に面したヴォズロジデニヤ島の小さな町ですが、ソ連時代には「Aralsk-7」と呼ばれた地図にも載らない秘密の町でした。
現在の「Aralsk-7」は完全に放棄されています
1960年代、アメリカ軍はすでにこの町の存在に気づいていたと言われています。1962年にCIAが撮影した航空写真には、旧ソ連軍の兵舎や軍事パレード用の広場、そして軍事施設が写っています。アラル海を挟んだ反対側にはのどかな牧草地帯と漁師たちの小屋が見てとれます。
時間の経過とともに町は成長し、人口は約1,500人に達したといわれています。そのほとんどが軍関係者と化学者、そしてその家族でした。秘密の町とは言え、住人にとっては快適に暮らせる環境が整っていました。町には幼稚園や学校、病院、公的機関が整備されていました。当時貴重だった食料や日用品も店で手に入れることができたそうです。また飲み水は市外から運ばれ、町のはずれのタンクに貯水されていたそうです。これらの建造物は、多少のデザインの変更はありますが、すべてマップ上で確認することができます。
カンツベックから3キロ南西に、炭疽菌や天然痘などを含む40種類以上の細菌が研究されていた「実験研究所」があります。そのすぐ近くにはコードネーム「Barkhan(ヴィーツェプスク)」として知られる軍の生化学訓練施設があります(正式名称:52nd Field Research Laboratory (PNIL-52) - military unit 04061)。この秘密実験研究所のために、軍の施設も同じく発展していたようです。
ソ連軍は1992年にこの町を放棄しました。あまりにも急な撤去だったため、洗濯機やカラーテレビなど、当時としては貴重な家電製品が残されたままとなっていました。完全に廃墟となったあと、換金目的の略奪が横行したと言われています。現在「Aralsk-7」は完全にゴーストタウンとなっています。町には廃墟となった建物や、放棄された研究所、それに朽ちた戦車で溢れています。町は不気味なくらいに静寂で、生命の息吹は全く感じられません。この町の沈黙を破るものがあるとすれば、建物の間を通り抜ける風の音くらいだと言われています。かつては漁業が盛んだった沿岸の風景もまた時間の経過とともに大きく変わってしまいました。
1989年から2014年にかけてのアラル海の変容
アラル海はかつては世界で4番目に大きな湖でした。しかし当時のソ連の政策でアラル海沿岸に綿花畑を開拓することが決まると、中央アジアに灌漑用水路が建設され、アラル海の水が灌漑用水として運用されました。この航空写真を見ると、1989年には湖を縦断するように水が干上がり始めているのがわかります。2001年にはさらに水量の減少がすすみ、島と南部沿岸とが繋がりって陸続きの半島となりました。砂漠の真ん中に取り残された船……ファンタジー小説に出てくるようなシーンですが、それは決して創作の世界だけに存在するものではなかったのです。
さらに! このマップには開発者が隠した「お宝」があります。宝は全部で3つ。トレーニングルームで宝探しゲームをしてみませんか?
このマップのデザインモデルになったのは「Aralsk-7」だけではありません。実はベラルーシの風景も織り交ぜているんです。例えば、ミンスクのゼルジンスキー通りにあった旧ソ連軍の兵舎です。典型的な建造物だったため、建物が取り壊される2日前に開発者がこの建物の写真を撮影していました。マップではこの建物の外壁は緑色と青色に塗装されています。
ミンスク市内のゼルジンスキー通りにあった建物
昔の乗り物に興味がある人は、このマップに1956年に製造が開始された「ZIS-155」バスが配置されていることに気づいたでしょうか。 ソ連の自動車産業で初めて交流機が使用されたバスです。 このバスは1970年代までベラルーシで現役として活躍しました。
「ゴーストタウン」にあるこの建物の壁面タイルですが、実際にモデルになったものがにミンスクにあります。またマップを注意深く探索すれば、若き日のレーニンを見つけることができるでしょう。
重要! 戦闘中は戦闘に集中してください。 宝さがしはトレーニングルームで行いましょう。
広場の水色の建物の中を見てみましょう。ずっと奥です……。古い木製の扉がありますね。扉に何か書いてあるようです。 目を凝らして見てみてください。どうやら「World of Tanksのバランス研究所」と書いてあるようですよ。車輌のバランス調整は、この研究所で秘密裏に計画されているのかもしれません。研究所の所在地はマップのE5です。
マップのD5とH7の住居の中を見てみましょう。なんと「ハリコフ」と「ゴーストタウン」のマップがあります。
2艘の朽ちた船に秘密のメッセージが残されていました。解読するには暗号が必要です。解読できたとしても……メッセージはロシア語で書かれているそうですよ。インターネットの便利な翻訳サイトを手元に用意しておきましょう。
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