アップデート 9.21: イギリス駆逐戦車

イギリスの無砲塔式駆逐戦車は、その脆弱な装甲のせいで厳しい評価を受けてきました。そこで、技術ツリーの全面的な見直しの一環として、長く続いてきたこの問題に対処し、防御力を強化することで典型的な突破用駆逐戦車としての座を取り戻せるようにします。前面および側面の装甲が増厚されたことで、装甲の明確な弱点がなくなり、攻勢を先導したり味方を支援したりする上で恐るべき威力を発揮できるようになるはずです。それでは、その詳細をご紹介しましょう!

注: これらの駆逐戦車は現在テスト中であり、最終的なパラメータには変更が加えられる可能性があります。アップデート 9.21 の正式リリースに向け、皆様からのフィードバックやゲームデータをモニタリングし、ファインチューンを図っていきます。最終的なパラメータに関してはまた改めてご紹介させて頂きますので、それまでの間は、ぜひこれらの駆逐戦車をテストし、フィードバックを共有して頂ければ幸いです!

見直す理由は?

FV215b (183) ラインの各駆逐戦車は、機動性の面では鈍重ですが、しかしその仕事はレースに勝つことではありません。激戦の最中に身を投じ、突撃砲として活躍して重装甲の敵車輌を黙らせたり、最前線においてチームを支援したりする上で充分なダメージポテンシャルを備えているのです。分厚い装甲、Tier V で 2,000 を越える分間ダメージ、恐るべき射撃速度、良好な主砲ハンドリングにより敵を撃破し尽くすことが可能であり、平均未満の機動性という欠点は補われています。

しかしながら、装甲の各所にある弱点のせいで、その素晴らしさは損なわれてしまっていました。確かに、名目上の装甲厚は強固なのですが、名目上の装甲厚だけでは実質的な防御力はわからない、ということを誰もが知っています。実際に出撃してみると、弱点が多いと言うことに気付かされるでしょう。特に車長用キューポラがそうです。そしていったん敵に発見されると、最優先で狙われてしまうのです。敵がこれらの駆逐戦車を撃破するには、大した苦労は必要ありません。単に「頭」を狙えば、撃破できてしまうのです。その結果としてこれらの駆逐戦車にとって最適な戦術は、安全にプレイすることになってしまっており、これはその本来の姿であるはずの「近接突撃砲」とは矛盾するものでした。アップデート 9.21 では、これらの駆逐戦車はその本来の姿を取り戻せるよう調節を行いました。

変更点は?

AT 2 は、その重装甲により実に恐るべき存在でした。Tier VII 未満の敵が本車にダメージを与えることは、とても困難だったのです。そこで、OP (=強すぎる) になることを避けるべく、前面、側面、背面の装甲をやや削減しました。その結果として、特に前面装甲が砲弾を弾く可能性は格段に減りました。しかしながら、悪いニュースばかりではありません。側面装甲板への変更に伴い、いわゆる「豚飯の角度」への適性が向上しているのです。

AT 8 の右側には装甲が薄い大きなセクションがあり、低 Tier の敵でさえもこれを容易に撃ち抜くことができてしまっていました。それに加え、上部には脆弱なキューポラが 3 つもあり、その結果として本車は、すぐに撃破されてしまう軟目標に過ぎませんでした。アップデート 9.21 においては、右側の大きな弱点を取り除くことで、本車の有効性をブーストすることを狙います。加えて、キューポラの防御力も強化されます。

AT 7AT 15 は、前面でダメージを吸収することが困難でした。主砲防盾およびキューポラが弱点だったためです。そこで、接近戦においてより積極的な役割を担いやすいように、これらの弱点の装甲厚を底上げしました。

Tortoise の前面装甲は脆弱であり、主砲防盾も薄いため、Tier IX および X の敵にとっては容易に撃ち抜くことが可能な軟目標に過ぎませんでした。アップデート 9.21 では、その両方が強化されると共に、天板についても増厚されます。ただし、主砲防盾の中心部が弱点である、という点については変わりありません。

Churchill Gun Carrier は、低い単発ダメージと、その Tier にしては冴えない貫通力により、激戦の最中においてもさっぱり活躍することができないケースが多く、厳しく評価されていました。そこで、皆様からのフィードバックにお応えし、32 ポンド砲のパラメータを調整することにしました。その結果として、単発ダメージと貫通力は強化されますが、DPM については据え置きとなります。本車はまさにその名の通り砲を運ぶための存在であり、今や堂々と砲を運ぶことができるようになったと言えるでしょう! 同じ 32 ポンド砲を搭載可能な AT 15 と Tortoise についても、同様に単発ダメージと貫通力が強化されます。

いわゆる「デススター」を置き換える理由は?

今回の見直しを完成させるためには、Tier X において満足感ある体験をお届けすることが必須です。このライン全体を近接突破および支援用車輌として再設計する上では、トップ Tier の車輌についても、このラインの典型的な特徴を全て引き継ぐものにすべき、と考えました。そうすることで、このラインを始めてすぐに、取り組む価値のあるラインかどうかを見極めることができるようになるはずです。

FV215b (183) に狙われることが、戦場における最悪の事態である、ということに異を唱える人は存在しないでしょう。本車の主砲は、多くの Tier IX および X 車輌を一撃で撃破し得るだけの威力を秘めており、極めて恐れられているのです。ただしその恐るべき単発ダメージの代償として、遅く、装填時間が長く、射撃精度は限定的であり、総弾数も少なくなっています。そしてこういった特徴は、このラインの全体的な特徴とは全く合わないものであると言えます。そこで、全く新たな車輌である FV217 Badger を実装し、FV215b (183) については特別車輌扱いとしてこのラインから外すことにしました。FV217 Badger は、「デススター」とは異なり、このラインのこれまでの各車輌と同様に、強固な装甲、堅実な DPM、素晴しい射撃速度を併せ持つ車輌であり、そして全ての面においてこれらが強化されています。その DPM は 4,500 を誇り、まさにこのラインの頂点に相応しい存在と言えるでしょう。次に本車から破壊の雨を撃ち込まれる不運なタンカーは誰でしょうか...…。

置き換えはどう実施される?

9.21 の正式リリース時点において FV215b (183) を研究・購入済みだった場合には、FV217 Badger が自動的に付与されます。移行の詳細を確認しつつ、詳細なオーバービューの発表をお待ちください!

開発チームでは、最新のバランス調整に関する皆様のご意見やご質問を求めています。ぜひ公開テスト中に見直し版の駆逐戦車をテストし、フォーラム での議論にご参加頂ければ幸いです。

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