「ヒメルズドルフ」マップにおいて、敵チームの方が重戦車の数が多かったことがありませんでしたか?または、開けたマップにおいて、敵チームの方が幸運にも中戦車の数が多かったという、それだけの理由で勝利を逃したことがあるかも知れません。そこで、アップデート 9.20.1 においては、マッチメイカーに「車輌の役割」という追加のパラメータを加えることで、このようなシナリオの発生を抑制します。すなわち、マッチメイカーに Maus と IS-7 の違いを教え、別々にバランスを取るようにした、ということです。そして、公平な 2 つのチームを編成するため、前者の対抗車輌としては重装甲戦車 (E-100、Type 5 HEAVY 等) を割り当て、IS-7 の対抗車輌としては Т110Е5 や FV215b が割り当てられる可能性が高くなりました。それでは詳しくご紹介しましょう!
どう機能する?
マッチメイカーは、車輌タイプ (自走砲、軽戦車、駆逐戦車) および小隊に加えて、各車輌が戦闘において担うべき役割を考慮してバランスを取るようになりました。これにより、両チームにおいて同じ役割を担う車輌数が常に近い値になります。もちろん、必ずしも厳密に一致するわけではありませんが、その差は最大でも 1 両に制限されます。
新しく追加されたこのパラメータにより、本質的に両チームの自動装填車輌、重装甲駆逐戦車および突破用重戦車の数のバランスが確保されます。これらを両チームに公平に割り当てることにより、また別の問題も解決されます。すなわち、中戦車と重戦車がランダムに割り当てられることがなくなったのです。ここでは、各車輌タイプを、プレイスタイル (役割) の違いに応じたサブグループに分類しており、ある役割を担う中戦車の対抗車輌としては、同じ役割を担う中戦車が割り当てられます。重戦車についても同様です。従って、「ステップ」マップにおける Bat.-Chat 5 両 vs Maus 5 両のようなワンサイド・マッチングは、過去のものとなりました。
その上で、車輌の役割を考慮しても全体的なマッチング速度に影響が出ないように細心の注意を払いました。ですので、戦闘待機時間には変化は生じません。車輌編成の違いにより一方のチームが有利になる確率が低くなり、総合的なマッチング品質が向上するはずです。一方で、両チームの車輌編成が全く同じになることもありませんので、全ての戦闘の結果は、マッチメイクではなく、戦術とチームワークに大きく左右されるユニークな体験となります。
最後に、マッチメイカーは、両チームの小隊の数と車輌 Tier を等しくすることを試みるようになりました。これは最重要目標です。しかしながら、現段階においては、車輌の役割を考慮して小隊車輌のバランスを取るようにはなっていません。その代わり、その時点で戦闘待機列に必要な車輌が揃っており、待機時間を長くすることなくそれが可能である場合には、ソロプレイヤーの然るべき車輌を加えることでバランスを取るようになっています。例えば、一方のチームには自動装填中戦車を含む小隊が、もう一方のチームには自動装填ではない中戦車の小隊が割り当てられたとします。この場合には、後者のチーム側にソロプレイヤーの自動装填車輌を加えることでバランスを取ることを図ります。ただし、戦闘待機列に自動装填車輌が揃っていなかった場合には、これを諦めることで戦闘待機時間が長くなることを回避します。
車輌の役割
軽戦車と自走砲に関しては、現段階ではサブグループに分類する必要性はないと考えています。軽戦車のゲームプレイは偵察を主任務として設計されており、それはどの軽戦車でも同様です。同じ場所にじっと潜んで敵を発見・観測する場合であっても、積極的に動き回りながらそうする場合であっても、偵察を行っているという点では同じですから。従って、軽戦車の数が同様であれば、軽戦車のモデルの違いにより大きな有利不利が生じることはありませんし、マッチメイカーは軽戦車の数については揃えることを試みます。自走砲についてもこれは同様であり、どの自走砲も長距離支援車輌なのです。
しかし、駆逐戦車、中戦車、重戦車に関しては全く別の話です。例えば、強力な主砲と平凡な装甲を備えた中戦車は、支援用の車輌と言えるでしょう。一方で、装甲が強固ではあるものの機動性と火力が平均的な中戦車は、攻撃任務に最も適していると言えます。また、自動装填砲を備える中戦車は、1 両の敵車輌をあっという間に葬り去ることが可能な火力を誇っています。そして、複数の役割に同様に適している、万能性に優れた中戦車もあります。
そこで、駆逐戦車、中戦車、重戦車の主要パラメータおよび戦績を分析した上で、Tier VIII–X における車輌タイプ別の主要な役割をまとめました。下記の構造は、最終版ではありません。開発チームでは、この分類およびその分類条件の中核 (装甲、火力、機動性) について、皆様からのご意見をお聞きしたいと思っています。そして、フィードバックを参考にして調整を加えた上で、中・低 Tier についても役割分類の導入を検討させて頂く可能性があります。
NUMBER 1
PROTOTYP A
NUMBER 1
NUMBER 1
それだけではありません
マッチメイカーの改良は、役割分類の導入だけではありません。その他にも、皆さまからのいくつかの主要なご要望にお応え致しました:
- 小隊でプレイする際に、トップとしてマッチングされる確率が高くなりました: 当初は、小隊の存在が勝敗に対し支配的な影響を与えることを懸念し、小隊がトップとしてマッチングされる確率を低めに設定していましたが、コミュニティの皆様からのフィードバックにお応えし、この確率をやや引き上げました。この変更により、ランダム戦に大きな影響が生じることはありませんが、小隊でのプレイ体験がより多様なものとなります。
- どの車輌タイプでもトップ/ミドル/ボトムとしてマッチングされる確率が同等になりました: 皆様の中には、重戦車および中戦車の場合は 1 Tier 戦にマッチングされる確率が高すぎ、自走砲や駆逐戦車は ±2 および ±1 Tier 戦にマッチングされる傾向が高かったということに気付いた人もいることでしょう。そこでマッチメイカーに調整を加え、どの車輌タイプでも同様になるようにしました。
- チーム編成ロジックを最適化しました: 追加チューニングを施した結果、3/5/7 および 5/10 マッチングの確率が増加しました。これにより、より楽しいゲームプレイ体験が実現できるはずです。
- グランドバトルの確率を高めました: より多くの皆さまにこの新モードをテストプレイして頂けるように、グランドバトルへのマッチング確率を高めました。
これらの改良について、皆さまからのご意見を楽しみにしています。マッチメイカーをさらに進化させていく上では、皆さまからのフィードバックが極めて重要です。ぜひフォーラムにご提案やご質問をお寄せください。