マッチメイキングの仕組み

刷新版のマッチメイカーに関しては、 公開テスト の告知において詳しくご紹介しました。今回は、マッチメイカーがチームを編成する手順を、段階を追って詳しく紹介したいと思います。よろしいですか? では始めましょう。

仕組み

刷新版のマッチメイカーは、いくつかの鍵となる条件を考慮して 2 つのチームを編成します。その目標は、短い待機時間で、次の条件を満たす 2 チームを編成することです:

  • 総合的な戦闘パラメータが同等であること
  • 車輌タイプに多様性があり、魅力的なゲーム体験を実現可能な万能性を備えていること
  • どちらのチームにも勝利の可能性があるよう、バランスが取れていること

これを実現するため、システムは戦闘待機中の車輌の一覧を分析し、複数あるテンプレートのうちのひとつを選択します。このテンプレートによって、マッチメイクの Tier 範囲、および、各チームのトップ、ミドル、ボトム Tier の車輌数が決まります。その選択においては、マッチメイカーはまずは 3/5/7 テンプレート (トップ 3 両、ミドル 5 両、ボトム 7 ) またはその派生テンプレート (: 3/4/83/3/9 など) による 3 Tier 戦を組もうとします。どのテンプレートが選択されるかは、待機中の車輌の構成次第ですが、どのテンプレートが用いられた場合であっても、トップ Tier 車輌がミドル Tier 車輌より多くなることはなく、ミドル Tier 車輌がボトム Tier 車輌より多くなることもありません。常に、次の条件を満たす形となります:

  • トップ Tier 車輌の数は、最大でもミドル Tier 車輌と同数
  • ミドル Tier 車輌の数は、最大でもボトム Tier 車輌と同数

マッチメイカーはこのようにして、自車輌がトップ/ボトム/ミドル Tier のどこに配置されたとしても、同位の味方車輌が充分に揃っており、戦闘において重要な貢献を果たせるチャンスがあるようにマッチメイクします。

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3/5/7 チームを組もうとすると待機時間が長くなりすぎる場合には、マッチメイカーは制限をやや緩和し、待機時間の短縮を試みます。その場合には、2 Tier 戦または 1 Tier 戦が組まれる場合がありますが、その発生頻度は低く、大半の戦闘は 3 Tier 戦となります。

同じプレイヤーが 2 – 3 戦連続でボトムに配置された場合には、マッチメイカーはそのプレイヤーをミドル/トップに配置しようと試みます。これは、同じ車輌で連戦し続けた場合であっても、各戦で使用車輌を変更した場合でも同様です。しかし、それを試みた結果として待機時間が長くなりすぎる場合には、単純に Tier 帯が合う戦闘へとマッチングされます。このようにして、待機時間を短縮しつつも、常にそのサーバーでのその時点の状況における最適なマッチメイクが組まれるようになります。

マッチメイク手順

ステップ 1: Tier 範囲とゲームモードを決定: マッチメイカーはまず、各 Tier に適したプレイヤーおよび小隊の数とゲームモードを決定します。これは、各プレイヤーが有効に設定しているモード、選択車輌、その Tier、そのマッチング条件が通常か特別かを分析した上で決定されます。

ステップ 2: 同等な 2 つのチームを編編成: Tier 範囲と戦闘モードを決定した後、システムはチームバランスの要件と制限に応じて各プレイヤーをチームに組み込もうとします:

  • テンプレート: 両方のチームがテンプレートに合うようにします。その結果として、両チームのトップ、ミドル、ボトム車輌数が一致します。
  • 自走砲: 自走砲の数は、各チーム 3 両までに制限されます。
  • 小隊: ランダム戦に参加できるのは、Tier が揃っている小隊のみとなります。両チーム間での小隊参加プレイヤー数の差は、最大でも 3 名までに制限されます。 
  • 車輌タイプ: チームプレイヤーリストの各部における自走砲、軽戦車および駆逐戦車の台数差は、最大でも 1 両までに制限されます。

この際、マッチメイカーは車輌の国籍、構成、拡張パーツや消耗品、搭乗員訓練レベル、プレイヤー戦績 (参加戦闘数を除く) を考慮することはありません。参加戦闘数に関しては、初心者同士で戦う戦闘を組むために考慮されます。

注: 平等なマッチングを組むためにプレイヤースキルを考慮することは、ランダム戦のコンセプトの根幹に反することです。このモードにはルールこそありますが、各戦でのランダム性という要素、そしてその結果としてもたらされるスリルが、ランダム戦が愛されている理由だと思います。誰にでも、多様な熟練度のプレイヤーを相手に、自分の価値を証明し、英雄となれるチャンスがあるのです。ですが、スキルを考慮したマッチングの場合、このような要素は薄れてしまいます。しかしもちろん、自分と近い実力を備えた敵を相手に腕試しをしたい、という需要もあることでしょう。そんな皆様のために、個々のプレイヤーの貢献とスキルを競う全く新たなモード「ランク戦」をもうすぐ実装予定ですのでお楽しみに。


9.18 の公開テストにご参加頂いた皆様であれば、トップに自走砲が加わった 3 Tier 戦を経験したかもしれません。技術的には、このようなセットアップによってチームバランスが崩れることはないため、今後もこのようなマッチングは組まれ続けます。ただし、その発生頻度については少なくなるようにします。つまりマッチメイカーは、自走砲をミドルまたはボトムへと優先的に配置するように試みるようになります。それを試みた結果として待機時間が長くなりすぎる場合には、自走砲をトップに配置することもありますが、その場合、両チームのトップに自走砲を配置するようにします。

ステップ 3: マップの選択: マッチメイカーが全ての条件を満たすテンプレートを決定すると、速やかにそのテンプレートに応じて 2 つのチームを編成し、マップを選択してマッチメイクを完成させます。Tier 1-3 戦用のマップに関しては、単に低 Tier 戦用のマップリストからランダムに選択します。それ以外の場合に関しては、マッチメイカーはゲームモードと Tier 帯に応じてマップを選択します。その際には、両チームの各プレイヤーが最近プレイしたマップを分析し、最近プレイしたプレイヤーがなるべく少ないマップを選択するようにします。

自走砲の見直しと併せ、刷新版のマッチメイカーの開発には数ヶ月を要しました。そしてこれは、より公平でバランスの取れた体験を実現する上で、重要なステップと言えるでしょう。私たちは、誰にとっても最良の結果をもたらすアルゴリズムを作成することを試み、公開テストでのファインチューンを経て、正式サーバーに実装致しました。そしてもちろん、ここで止まるつもりはありません。私たちがこのコア要素に加えた変更が良いものであったかどうか、ぜひ皆様のご意見をお聞かせください。まだ調整が不充分だと思う部分があれば、ぜひご指摘ください。皆様からのフィードバックと戦闘の統計情報を併せて分析することで、マッチメイカーのさらなる改良を進めていきたいと思います。

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