Skorpion G vs SU-130PM

戦車兵の皆さん!

マラソンミッション「冬の試練」の進捗はいかがでしょうか?
「冬の試練」の最終褒賞であるソ連Tier8プレミアム駆逐戦車 VIII SU-130PM は強力な攻撃性能と良好な機動力、広い砲旋回範囲が特徴の車輌です。まさに駆逐戦車に必要な能力が揃った車輌であると言っても過言では無いでしょう。
しかし、既に似通った性能の車輌がある事をご存知ですか?ドイツTier8プレミアム駆逐戦車 VIII Rheinmetall Skorpion G です。多くの戦車長はこの 2 輌の違いが気になっていることでしょう。

そこで!本記事ではこの2輌の性能比較をご紹介します!

表に記載さいれている数値は「装備品を搭載せず、100%訓練済み搭乗員(スキル無し)を搭乗させた場合」の性能値です。

攻撃性能

Skorpion G

SU-130PM


単発ダメージ:490 
リロード時間:12.2 s
DPM:2,410
貫通力:246/311/65

単発ダメージ:520
リロード時間:13.04 s
DPM:2,393
貫通力:243/320/65

多くのプレイヤーにとって、一番気になる性能は攻撃性能でしょう。まず目が行くのは単発ダメージの数値です。

比較すると、SU-130PM の方がわずかに単発ダメージが大きいです。しかし、DPM(1分間でどれだけダメージ与えられるかの理論値)は Skorpion G の方が良い数値であることが分かります。単純な単発ダメージと DPM だけを見ると、どちらの車輌も非常に似通った性能で、大きな差はありません。


次に貫通力を比較してみましょう。
通常弾は貫通力は Skorpion G の方が勝っており、プレミアム弾は SU-130PM がわずかに勝っています。しかし、この差は小さな数値であり、プレイ中に気になるほどでは無いと言えます。
しかし、重要なのは ” 弾種 ” です。通常弾はどちらも AP 弾ですが、プレミアム弾はそれぞれ異なっています。
Skorpion G は APCR 弾、SU-130PM は HEAT弾です。


APCR 弾は敵の側面などを撃つ場合に、履帯などの空間装甲扱いになるモジュールごと貫通させ、敵にダメージを与えることができるケースが多いです。
しかしHEAT 弾では空間装甲貫通後の貫通力減衰が大きく、シチュエーションによってはモジュールにダメージを与えるのみにとどまり、装甲を貫通できずにダメージを与えられない場合があります。
しかし、HEAT 弾は悪いことばかりではありません。
APCR 弾は強制跳弾角度が 70° であり、角度がついた装甲に対しては無力になりがちです。
対して HEAT 弾の強制跳弾角度は 85° 。敵が防御姿勢をとっていたとしても、敵の装甲を " ぶち抜く " ことが可能です。SU-130PM を使用する場合は、この長所を活かせば活躍できる機会を増やせるでしょう。

 

砲の扱いやすさ

Skorpion G

SU-130PM

照準時間:2.01 s
砲精度:0.29 m
俯 / 仰角:-7°/+14°
砲旋回範囲:360°
砲旋回速度:18.77° / s

照準時間:2.21 s
砲精度:0.34 m
俯 / 仰角:-7°/+37°
砲旋回範囲:155°

砲旋回速度:22.94° / s

どちらの車輌も攻撃性能が優れていることが分かりましたが、どんなシチュエーションでも精確に砲撃を行うことが重要です。まず砲精度と照準時間を比較しましょう。

砲精度や照準時間では Skorpion G に軍配が上がります。ですが、SU-130PMはTier VIII 駆逐戦車として平均的な性能を持っており、決して悪い数値ではありません。
更に、俯 / 仰角や砲旋回範囲、砲旋回速度でも大きな違いを見ることができます。


まず砲旋回範囲を見ると駆逐戦車であるにも関わらず Skorpion G は砲を 360° 回転させる事が可能で、 Skorpion G にとって非常に大きな利点です。ですが SU-130PM も負けてはいません。
後ろを向いて砲撃することはできないものの、SU-130PM の砲旋回範囲は 155° もあります。通常の駆逐戦車では、砲旋回範囲は 30° あれば「良い数値である」とされますが、その数値を大きく上回った砲旋回範囲を持っています。


俯角はどちらも同じ -7° ですが、仰角に非常に大きな差があります。SU-130PM の仰角は +37° もあるのです!山岳地帯などがあるマップにおいて、仰角の差は「そもそも射撃ができるか、できないか」に関わり、咄嗟の射撃が行いやすくなる上に、駆逐戦車本来の使用方法である「敵の待ち伏せ」を行うポジションが増えることにも繋がります。しかし、+37° の仰角が可能なのは前方のみということに注意が必要です。


砲旋回速度も SU-130PM が勝ります。待ち伏せ戦法を主体に戦う際は砲旋回速度が必ずしも必要とは言えませんが、それは敵が予想通りに来た場合です。仰角が良いこともあいまって、前方の近距離において、予期せぬ場所から敵が飛び出した時の対応力は SU-130PM の方が優れていると言えるでしょう。

 

機動性

Skorpion G

SU-130PM

最高前進速度:60 km/h
最高後退速度:20 km/h
出力重量比:17 hp/ton

旋回速度:31.29°/s
最高前進速度:65 km/h
最高後退速度:20 km/h
出力重量比:16.67 hp/ton

旋回速度:37.55°/s

砲の扱いやすさは、どちらの車輌も長所と短所がはっきりしていることが分かりました。では機動性はどうでしょう?駆逐戦車にとって、良い射撃位置へ素早く駆けつけることができるかどうかは重要な要素です。

数値上で見る限り、SU-130PM の方が前進速度に優れているように見えますが、この速度を発揮するには坂を駆け下りる場合です。もちろん Skorpion G もこの最高速度を移動開始後すぐに発揮することはできません。しかし、通常の運用範囲において、SU-130PM の前進速度は 40km/h 前後、Skorpion G は 50km/h 前後と、前進速度は Skorpion Gに軍配が上がります

地形によっても機動性が異なる点にも注意が必要です。


旋回速度では SU-130PM が盛り返します。中戦車とほぼ同等の旋回速度をもっており、車体旋回と砲旋回を同時に行った場合の、砲を真後ろへ向けるまでの時間は、SU-130PM が優れています。砲旋回速度が良いこともあり、敵が真後ろに出現した場合の対応力でも SU-130PM が勝ります。

 

生存性 / 視認範囲

Skorpion G

SU-130PM

HP:1,150
車体装甲: 30/16/20
視認範囲:360 m

隠蔽率 (静止中):13.29% (塗装済)
隠蔽率 (移動中):9.59% (塗装済)
隠蔽率 (静止&発砲):2.03% (塗装済)
隠蔽率 (移動&発砲):1.47% (塗装済)
HP:1,100
車体装甲:20/15/8
視認範囲:360 m
隠蔽率 (静止中):19.1% (未塗装)
隠蔽率 (移動中):11.46% (未塗装)
隠蔽率 (静止&発砲):2.92% (未塗装)
隠蔽率 (移動&発砲):1.75%  (未塗装)

ここまではどちらの車輌も一長一短でした。
前進速度と砲精度に優れた Skorpion G。砲の扱いやすさや旋回速度に優れた SU-130PM。
では最後に、生存性や視認範囲について比較しましょう。

HP と装甲値はわずかに Skorpion G がわずかに勝っているものの、この差は無視できる範囲内といって良いでしょう。しかし、どちらの車輌も Tier VIII 車輌としては低い HP しかないことや、車体装甲がほとんど無い点には注意を払いましょう。


この項目で取り上げるべき重要内容は、隠蔽率の違いです。
数値を見てもわかるとおり SU-130PM の隠蔽率の方が優れており、駆逐戦車として理想的な隠蔽率を持っています。更に、Skorpion G はもともと塗装されている車輌ですが、SU-130PMの表数値は塗装を行っていない状態である点に注目です。
この 2 輌を同一条件で比較するために、塗装済み SU-130PM の隠蔽率を記載します。

<塗装済み SU-130PM の隠蔽率>
静止中:23.1%、移動中:15.46%、静止&発砲:3.53%、移動&発砲:2.36%

同一条件で比較すると 2 輌の差がさらに広がりました。そしてこの数値は、Skorpion G の隠蔽性能を最大まで引き出した数値(カモフラージュ&戦友スキル取得乗員、レーション搭載)を超えています。更に驚きなのは、SU-130PM の隠蔽性能を最大限まで引き出した場合の数値です。

<最大限まで性能向上させた SU-130PM の隠蔽率>
静止中:40.99%、移動中:26.19%、静止&発砲:6.27%、移動&発砲:4.01%

<最大限まで性能向上させた Skorpion G の隠蔽率>
静止中:21.96%、移動中:14.8%、静止&発砲:3.36%、移動&発砲:2.26%

なんとどちらの車輌も隠蔽率を最大限まで向上させた場合、SU-130PM の移動中隠蔽率は  Skorpion G における静止中隠蔽率を凌駕しています。この数値の差がどれほどの違いを生むのか検証してみましょう。
敵車輌の視界範囲が 400m であった場合、最大性能のSkorpion G 被発見距離は、静止中は 323m 、移動中は 348m で発見されてしまいます。
そして最大性能の SU-130PM 被発見距離は、静止中は 256m  、移動中は 308m まで発見されることはありません。この利点は SU-130PM の非常に大きな長所と言えるでしょう。

最後に付け加えると、Skorpion G は車体が大きく敵の攻撃が命中しやすいのに対して、SU-130PM は小さいシルエットによって敵の攻撃を回避しやすいこともポイントです。


左が Skorpion G で右が SU-130PM (ユキヒョウスタイル塗装済み)。
サイズ差は 2 倍とまでいかないものの、Skorpion G は全体的に太めな印象が目立つのに対し、 SU-130PM はスリムな印象である。

 

まとめ

砲精度や陣地転換能力が高く、360° の砲旋回が可能な Skorpion G。
隠蔽率が非常に優れており、地形対応能力が優秀な SU-130PM。
どちらも特徴があり、非常に魅力的な車輌であることが分かりました。
SU-130PM の購入を悩まれている戦車長の皆様は、是非この記事を参考にしてください!
良い戦車ライフを!

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