戦車長の皆さん!
今回はこれまで行った第一弾 Sandbox テスト結果を一部ご紹介いたします。今回のテストで集められた様々なデータを元に、次期 Sandbox テストでより細かな調整を加える事ができるよう、開発が勧められています。
本稿では、Sandbox サーバーで実施されたテスト当初に立てていた目標や仮説、テスト結果や今後の展開などを重点的にご説明いたします。
Sandbox サーバーの目標とはプレイヤーの皆様からより多くのフィードバックを得ることにありました。マッチメイキングや車輌変更による影響など、このテスト中に加えられた大幅な変更に対し様々な意見があることは我々も承知しています。
これらの問題の多くは、長年溜まりつつあった小さな問題が累積した結果発生したものだといえます。これらの問題は一筋縄ではいかず、正しく解決に導くには問題の研究を重ねる必要があります。
Sandbox サーバーは上記の問題のように、時間をかけて解決を図るテストに用いられます。今後変更が予定されている項目は、車輌バランスの変更をはじめ、新マップの開発及び既存マップの改良などがあります。皆様から寄せられたフィードバックは、更なる開発の為に必要不可欠な布石となります。
抜本的な改善を図るための第一ステップとして、まずは車輌バランスから取り組みました。この変更を通じて、我々は下記の課題の解決を試みます:
我々はゲームプレイの多様性はプレイヤーにとって特に重要な要素だと考えています。ここで我々が考えた目標は、車輌タイプ毎に独自のゲームプレイを楽しめるという点です。上記 4 つの目標は、このゲームプレイの多様性というテーマに沿って掲げられました。この変更により、プレイヤーが戦局を打破するために試みる事ができる選択肢を可能な限り多様化できるよう試みています。
戦闘中の交戦距離をより短距離にするため、我々は戦闘における装甲の重要度をより高いものにしました。装甲をより重要な要素にするために、我々は 2 つの変更を加えました。その1つは砲弾の貫通力が減衰するまでの距離を短くしたこと。もう一つは照準サークル内の散布界をより広くしたという店にあります。これらの変更により、超遠距離からの狙撃は従来と比べ効果が薄れました。貫通力の距離減衰が加わる距離をより短く設定したことで、長距離狙撃による貫通確率はより低くなり、散布界が広がったことで遠距離狙撃でより慎重に照準を定める必要がでるようになりました。
また、集中砲火の影響をより低くし、車輌が装甲で守られているということが実感できるよう調整をくわえました。これにより一箇所にずっととどまるのではなく、積極的に攻撃の機会を探しに行く必要ができ、装甲が分厚い車輌の人気を大きく向上させることができました。この変更により、車輌間の平均交戦距離をより短い距離にすることができました。
このテスト当初に加えられた変更について、既に多くの指摘が寄せられました。例えば、この変更により相手の遠距離からの狙撃だけでなく、近距離戦闘中に相手の弱点に当てづらくなったという指摘などが挙げられます。また、貫通力の距離減衰は我々が当初予想していたより戦闘に大きな影響が与えました。このテストではあくまでも情報収集のため、やり過ぎではないか?と思われるほど極端な変更を加えていました。
Sandbox テスト後半では、得られた統計やフィードバックを更なる調整を加えました。この時チーム内では特定の車輌の役割により沿うように、各主砲の特性を調整を加えることも検討されていました。
また、上記の他にも特定の車輌における主砲の命中精度の調整を加えることも検討対象となっています。自分の車輌の砲の特性や、相手の特性を知ることでより最適な攻撃方法を考えだすことができ、より多彩なゲームプレイを生むことにつながります。
現在 World of Tanks では 400 種類を超える戦闘車輌が登場しています。ベテランプレイヤーは、新しく手に入れた車輌の特性を適切に判断し、車輌の最適な運用方法を見出すことができます。一方、新規プレイヤーではこの評価・判断を行うことは非常に困難な要素になっています。そのため、我々は今回車輌タイプをより細かく分け、該当する車輌の特性に最も合った車輌タイプに再編成しました。
今回加えられた dreadnought、 cavalry、 scout など新しいカテゴリに分けたことで、ひと目で車輌の性能を判断することができるようになりました。また、上記の変更の他にも全般的な視認範囲の縮小も加えました。これにより、敵の目をより掻い潜りやすくなり、遠方から見えない敵に撃破されるリスクをより低くなるよう調整しました。これにより、プレイヤーは率先して移動する必要が生まれ、偵察車輌の有用性がより大きなものになりました。
また、 cavalry や scout は容易に dreadnought を振り切ることができるようになりました。
しかし、またその他の車輌クラスにはさらなる調査を行い、より明確な役割を与えるために調整を加える必要があります。また、強襲用車輌の役割がまだはっきりしておらず、火力支援車輌にもさらなる調査が必要だという結果が得られました。
将来的にこれらの変更は車輌タイプが他の車輌に与える影響に調整を加える予定です。また、火力支援車輌の脆弱性や偵察車輌の有用性などにも調整を加えます。
我々はどのような車輌であったとても、敵味方問わず楽しめるものである必要があると考えています。現在、自走砲はマップを全て見渡すことができ、一撃必殺の攻撃をくりだすことができる、まるで衛生砲の様な存在になっています。
我々は自走砲のプレイコンセプト自体に変更を加え、自走砲が他のプレイヤーに与える影響を軽減することを試みました。チームには心強い仲間でありながら、見えないところから一撃で破壊されるリスクを可能な限り減らすことで、車輌が隠れ続ける必要のある状況の打破を試みました。
Sandbox テストでは、自走砲に新しいゲームメカニクスを導入し、一撃必殺以外での有用性を開拓しました。特定車輌に対する集中砲火の有効性を低くするために、榴弾による貫通力やダメージをより低く設定しました。これにより、自走砲に対するネガティブな印象を若干緩和することができました。また、これと同時に味方自走砲の照準が見えるようになったり、爆風範囲を拡張したりすることでよりチームプレイ要素を向上させることができました。
これは Sandbox 内で加えられた大きな変更箇所の1つです。従来とは全く違う自走砲のプレイコンセプトが生まれ、今後も更なる磨きが掛けられます。そのため、最終的に実装される仕様は今回テストされた内容と全く異なっている場合があります。
今後も更なるテストが加えられる予定です。次期ステージでは、当初 Tier VIII ~ IX 車輌をテストに加える予定でしたが、現在の仕様のまま Tier X 車輌に更なる調整を加える必要があるという判断がくだされました。
現在では第二テストで加えられる内容を全てお届けすることはできませんが、このテストで加えられる変更は主に本稿で説明した項目をベースに行われる予定です。また、ゲーム仕様の細かい点やスタン状態と呼ばれる搭乗員の負傷にも変更を加える予定です。
この場を借りて、本テストにご協力いただいた皆様への感謝の言葉をお送りします。皆様の関心やよりゲームを良い物にしようという熱意は我々が開発を支えてくれている重要な要素となっています。今後ともご期待ください。
第二 Sandbox テストの詳細は後日改めて発表いたします。是非ご期待ください!