[HE弾と自走砲の新メカニズム] サンドボックス・テストの結果

戦車長の皆さん!

HE弾と自走砲の新メカニズムに関する最新情報をお伝えいたします!今年の2月半ばから3月末にかけて繰り返し行われたサンドボックス・テストでは、数多くのプレイヤーの皆さまにご参加いただき、大量のデータと貴重なフィードバックを集めることができました。テストにご協力くださり、誠にありがとうございます!

テストで集まった統計データとフィードバックを慎重に分析した結果、HE弾と自走砲の新メカニズムは、全体として良好な影響をもたらすことが確認されました。そこで、今後は6月に予定されているアップデート1.13での正規実装に向けて必要となる最終的な調整を行っていきます例えば、大口径のHE弾を多用する車輌については、新メカニズムが実装された場合に好ましくない影響が生じる可能性が否定できません。そこで、大規模な追加スーパーテストを実施し、必要なバランス調整を行います。スーパーテストの結果は、正規実装に先駆けて公開テストでご体験いただけます。なお、これまでのテスト期間中、プレイヤーの皆さまから「新メカニズムが実装された場合に生じる可能性のある様々な問題」についてご指摘をいただきました。本記事では、データの分析結果に基づいて、皆さまのご質問やご懸念にお答えいたします。

サンドボックス・テストの背景と目的

本題に入る前に、まずは新メカニズムの開発が始まった背景と目的を簡単におさらいしておきましょう。

HE弾には、以下のような独特の魅力と利点が存在します。メカニズムの刷新を行った結果、これらの点が失われてしまうのは望ましくありません。

  • HE弾を使用することで戦況を覆せる場合がある。HE弾は、他の弾種に比べてダメージが大幅に高く設定されています。貫通力は著しく低いものの、敵の装甲を熟知していれば、その潜在的な破壊力を活かして一撃で敵を仕留めることも不可能ではありません。
  • 他の弾種では全くダメージを与えられない重装甲の敵が相手でも少しずつ確実にHPを削ることができる。重装甲の敵車輌にハルダウンの体勢を取られ、さらにキューポラなどの弱点もうまく隠されてしまった場合、AP弾やAPCR弾などでは装甲を撃ち抜けないため、全くダメージを与えられないことが少なくありません。そんな場合でも、HE弾を使用すれば、僅かながらダメージを与えられる可能性が高く、少しずつ、しかし着実に相手のHPを削ることができます。
  • 特定の状況下で輝きを放つHE弾であれば、装甲を貫通できなくても微量ながら高確率でダメージを与えられるため、敵車輌による陣地の占領をリセットしたい場合や、瀕死の敵を確実に撃破したい場合には、圧倒的な信頼性を発揮します。

このように、HE弾には様々な魅力や利点が存在します。しかし同時に、現行メカニズムには以下のような問題点も存在します。

  • 重装甲の車輌に対して不当に大きなダメージを与えてしまうことがある。 装甲」は『World of Tanks』の基礎をなす重要な要素のひとつです。しかし、現行メカニズムでは、特に大口径のHE弾を使用すると、重装甲の敵車輌が相手でも、まるで装甲を無視するかの如く易々と大ダメージを与えられてしまう場合が存在します。
  • 与ダメージや被ダメージを事前に予測できない。現行のメカニズムでは、HE弾のダメージの算出に特に複雑なアルゴリズムが用いられています。そのため、攻撃を受ける側からすれば、時として不当とも言えるほど大きなダメージを被ってしまう場合が存在します。一方、HE弾を撃つ側にとっても、実際に射撃してみるまで、どの程度のダメージが発生するかはおろか、そもそもダメージを与えられるかすら分かりません。また、HE弾が砲塔上部のキューポラに命中したにもかかわらず、エンジンに火災が発生してしまうといった不都合も存在します。
  • 必ずしもどの車輌にとっても魅力があるわけではない。小口径や中口径のHE弾しか使用できない車輌では、HE弾を使用してもダメージが全く発生しない可能性が高く、あえて使用するメリットがほとんどありません。

続いて、自走砲の現行メカニズムに関する主な問題を確認しましょう。

  • 自走砲に狙われた場合にスタンや重大な損傷を被る頻度が高すぎる。現行メカニズムでは、自走砲の砲弾が直撃したり、その爆風に巻き込まれると、かなりの確率でスタンや重大な損傷が発生し、長時間に渡って車輌性能が大幅に低下してしまいます。
  • 自走砲の遠距離射撃に対処するための有効な手段が少ない。自走砲は、遠距離からの火力支援を主な役割としています。攻撃を受ける側からすると、反撃の手段がほぼ存在しないばかりか、自走砲の位置、攻撃方向、タイミングを把握して対処することすら容易ではありません。
  • 自走砲は立ち回りの柔軟性が限られている。自走砲は、激戦地から離れた場所に位置取ることが多いため、戦況を冷静に分析して適切な戦術的判断を下すことができます。しかし、現行のメカニズムでは使用できる砲弾がほぼ1種類に限られているため、その利点を十分に活かすことができません。

こうした問題を解決するには、自走砲の攻撃によってスタンや重大な損傷が生じる可能性を下げ、自走砲に対処するための十分な手段を用意すると同時に、自走砲にもより広範な戦術的オプションを与えることが求められます前回行われたサンドボックス・テストでは、こうした問題に対する様々な解決策の有効性を試す実験を行いました。全体的に見れば、結果は良好と言えます。そこで今後は、新メカニズムをアップデート1.13の公開テストで皆さんに改めてご体験いただけるよう、さらなるスーパーテストや調整を行っていきます。たとえば、 VI KV-2 や  X Type 5 Heavy ,などの大口径のHE弾を多用する車輌については、より慎重な調整が必要だと判明したため、大規模なスーパーテストを実施します。また、自走砲についても、さらなるバランス調整の必要性を示すデータが出ています。

【注記】本記事は、具体的なデータを示しながら解説を加えているため、非常に長文となっています。そのため、テーマ毎にセクションを設け、末尾に要点をまとめております。必要に応じて、要点からお読みください。

2021年に入ってから行われたの一連のサンドボックス・テストでは、まずHE弾と自走砲の新メカニズムをそれぞれ独立した形でテストした上で、続いて両者の関係性を明らかにするという方法を採用いたしました。どちらの新メカニズムも、全体としては良好な結果を示しているため、今後は最終的な微調整を加えていくことになります。中でも、特に重要になるのが、特定の車輌を対象にした追加スーパーテストです。まずはこちらについてご説明いたします。

追加スーパーテストの必要性

KV-2、KV-2 (R) 、Type 4 Heavy、Type 5 Heavy、FV4005 Stage II、FV215b (183) 、T49、Sheridanなど、大口径のHE弾を発射できる車輌は、一撃で敵を瀕死に追いやったり、場合によっては撃破までできてしまうため、根強い人気を誇っています。HE弾の新メカニズムが実装された場合、これらの車輌のパフォーマンスに大きな影響が生じる可能性が存在したため、テスト期間中には多くのプレイヤーから「さらなる調整が必要ではないか」といった旨のご意見が寄せられました。実際に統計データを分析すると、バランスが崩れるほど大幅に弱体化しているわけでは決してありません

しかし、他の車輌と比べると、新メカニズムから受ける影響の度合いがやや高いケースが存在することも明らかになりました。そこで、アップデート1.13の公開テストに先駆けて、デフォルトでHE弾を使用する車輌を対象にした大規模な特別スーパーテストを実施し、必要な調整を行います。

スーパーテストは5月18日に始まり、バランス調整を経た対象車輌は、アップデート1.13の第1回公開テストから実際に試乗できるようになります。さらに詳しい情報はこちらでご確認いただけます。

新メカニズムの影響とよくある質問

今回のサンドボックス・テストでは、皆さまから様々なご質問やご懸念をお寄せいただきました。なかでも特に頻繁に見られたのが以下の3つの疑問です。

  1. 十分な装甲を備えた車輌がHE弾から受けるダメージは予定通り減るのか?
  2. 軽装甲の車輌がHE弾に対して大幅に惰弱化してしまうのではないか?
  3. 軽戦車がHE弾しか使わなくなるのではないか

以下では、実際のデータに基づいて以上の疑問にお答えいたします。

十分な装甲を備えた車輌がHE弾から受けるダメージは予定通り減るのか?

平均以上の装甲を備えた車輌にとって、現行メカニズムの最大の問題は、HE弾が貫通しなかった場合でも大ダメージを受けてしまう場合がある点です。以下の表を見ると、この問題が解決されていることが分かります。まず、HE弾が追加装甲や履帯に阻まれたり、本装甲に命中しても貫通できなかった場合、どの車輌でも総じて被ダメージが減少しています。

一方で、HE弾から受ける合計ダメージは一見すると上昇しています。新メカニズムでは、爆風によるダメージが発生しなくなったことに伴い、HE弾が追加装甲や履帯を貫通できるようになっており、側面から攻撃を受けた際などに、HE弾が追加装甲や履帯ごと本装甲を貫通して大ダメージを被るケースが生じたためです。しかし、サンドボックス・サーバーでは貫通力の高い特別砲弾(いわゆるプレミアム弾)が好んで使用されるという特殊な傾向が存在します。この点を差し引いて調整を加えると、被ダメージは従来よりも大幅に低下します。また、HE弾以外の弾種もすべて考慮した場合にも、合計予測ダメージは若干低下します。

命中箇所 アップデート1.12 サンドボックス 差(%)
頻度 平均ダメージ 頻度 平均ダメージ 頻度 平均ダメージ
IS-7
本装甲&不貫通 63.5% 374 63.1% 319 -0.4% -14.7%
本装甲&貫通 3.4% 1238 9.2% 1199 +5.8% -3.2%
追加装甲等&不貫通 33.1% 350 22.3% 344 -10.8% -1.7%
追加装甲等&貫通 0.0% 0 5.4% 1261 +5.4% +100.0%
合計   395   456   +15.4%
合計(プレミアム弾調整*   395   317   -20.0%
合計(全弾種**           -2.46%
Maus
本装甲&不貫通 61.7% 357 76.0% 257 +14.3% -28.0%
本装甲&貫通 3.2% 1292 9.6% 1267 +6.4% -1.9%
追加装甲等&不貫通 35.1% 351 14.2% 303 -20.9% -13.7%
追加装甲等&貫通 0.0% 0 0.1% 1274 +0.1% +100.0%
合計   385   362   -6.0%
合計(プレミアム弾調整*   385   256   -33.5%
合計(全弾種**           -3.75%
Super Conqueror
本装甲&不貫通 27.8% 380 27.1% 337 -0.7% -11.3%
本装甲&貫通 7.4% 1083 18.2% 1116 +10.8% +3.0%
追加装甲等&不貫通 64.8% 346 44.9% 314 -19.9% -9.2%
追加装甲等&貫通 0.0% 0 9.8% 1247 +9.8% +100.0%
合計   410   558   +36.1%
合計(プレミアム弾調整*   410   365   -11.0%
合計(全弾種**           -1.39%
Object 430U
本装甲&不貫通 49.8% 409 45.2% 313 -4.6% -23.5%
本装甲&貫通 11.2% 925 17.0% 1013 +5.8% +9.5%
追加装甲等&不貫通 39.0% 413 25.3% 278 -13.7% -32.7%
追加装甲等&貫通 0.0% 0 12.5% 1152 +12.5% +100.0%
合計   468   528   +12.8%
合計(プレミアム弾調整*   468   397   -15.2%
合計(全弾種**           -1.59%

* サンドボックス・サーバーでは、その性質上、ライブサーバーでの戦闘よりも特別砲弾(いわゆるプレミアム弾)が頻繁に使用される傾向があります。この項目は、そうした傾向から生じる影響を考慮して、実際の数値に適切な調整を加えた値を示しています。

** 「合計」と「合計(プレミアム弾調整)」の項目は、HE弾の合計ダメージのみを表します。しかし、実際の戦闘では、HE弾からのみダメージを受けるわけではありません。この項目は、HE弾の使用頻度自体は増えるものの、特別砲弾(いわゆるプレミアム弾)の使用頻度には変化がないと仮定した上で、HE弾以外の全弾種も含めた合計ダメージに生じる変化を予測した値を示しています。

要約

十分な装甲を備えた車輌では、本装甲を貫通できなかったHE弾から受けるダメージが低下しています。一方、HE弾から受ける合計ダメージは、一見すると上昇しています。主な理由は、追加装甲や履帯ごと本装甲を貫通された場合に大ダメージが発生する可能性が生じたためです。しかし、貫通力の高いプレミアム弾の使用頻度を抑えると、合計ダメージは著しく低下します。また、全弾種から受ける予想ダメージも低下します。

結論として、優秀な装甲を備えた車輌は、新メカニズム下ではHE弾に対して従来よりも積極的に立ち回ることができると言えます。パフォーマンスが低下することはまずないでしょう。それどころか、特に頑丈な砲塔装甲を備えた車輌がハルダウンを多用した場合、パフォーマンスが向上することが予想されます。逆に、そういった車輌を相手にする際には、側背面を取るなど、これまで以上の柔軟な戦い方が求められます。

軽装甲の車輌がHE弾に対して大幅に惰弱化してしまうのではないか?

HE弾が追加装甲や履帯を貫通できるようになったことに伴い、軽装甲の車輌(※「軽戦車」ではなく、 X Bat.-Châtillon 25 t X Grille 15 X Leopard 1 などなどの車輌)がHE弾に対してさらに惰弱になった可能性が考えられます。

この可能性について考えるには、まず、そもそも現行のメカニズムでも、軽装甲の車輌はHE弾と非常に相性が悪いことを念頭においておく必要があります。爆風により大ダメージを受ける可能性があるばかりか、装甲を貫通されて全ダメージを被る場合すら珍しくないためです。しかし、テストの結果によれば、十分な装甲を備えた車輌と同様、HE弾が貫通しなかった場合のダメージは減っています。追加装甲や履帯ごと本装甲を撃ち抜かれる可能性が生じたため、貫通時も含めた合計ダメージは上昇しているほか、プレミアム弾の使用頻度を調整しても全体的に若干の上昇が見られます。しかし、総合的に見れば、はっきりと惰弱化したとは言えない程度の値に留まっています。

命中箇所 アップデート1.12 サンドボックス 差(%)
頻度 平均ダメージ 頻度 平均ダメージ 頻度 平均ダメージ
Bat.-Châtillon 25 t
本装甲&不貫通 21.4% 335 17.7% 289 -3.6% -13.7%
本装甲&貫通 54.6% 792 57.6% 847 +3.1% +6.9%
追加装甲等&不貫通 24.1% 424 10.9% 138 -13.2% -67.5%
追加装甲等&貫通 0.0% 682 13.8% 910 +13.7% +33.4%
合計   607   680   +12.0%
合計(弾調整*   607   578   -4.6%
合計(全弾種**           -0.47%
Grille 15
本装甲&不貫通 4.4% 391 3.1% 388 -1.4% -0.8%
本装甲&貫通 64.3% 730 59.5% 782 -4.7% +7.1%
追加装甲等&不貫通 29.0% 383 7.7% 71 -21.3% -81.5%
追加装甲等&貫通 2.2% 611 29.7% 773 +27.4% +26.5%
合計   612   712   +16.3%
合計(プレミアム弾調整*   612   620   +1.3%
合計(全弾種**           +0.2%
Leopard 1
本装甲&不貫通 19.9% 339 14.7% 317 -5.2% -6.5%
本装甲&貫通 48.6% 786 53.9% 841 +5.3% +7.0%
追加装甲等&不貫通 31.5% 442 10.0% 193 -21.6% -56.3%
追加装甲等&貫通 0.0% 0 21.4% 944 +21.4% +100.0%
合計   589   771   +22.4%
合計(プレミアム弾調整*   589   615   +4.4%
合計(全弾種**           +0.45%

* サンドボックス・サーバーでは、その性質上、ライブサーバーでの戦闘よりも特別砲弾(いわゆるプレミアム弾)が頻繁に使用される傾向があります。こちらの項目は、この傾向から生じる影響を考慮して、実際の数値に適切な調整を加えた値を示しています。

** 「合計」と「合計(プレミアム弾調整)」の項目は、HE弾の合計ダメージのみを表します。しかし、実際の戦闘では、HE弾からのみダメージを受けるわけではありません。この項目は、HE弾の使用頻度自体は増えるものの、特別砲弾(いわゆるプレミアム弾)の使用頻度には変化がないと仮定した上で、HE弾以外の全弾種も含めた合計ダメージに生じる変化を予測した値を示しています。

今回のテストでは、軽装甲の車輌は、全体的な傾向としてHE弾から僅かにダメージを受けやすくなるという結果が出ています。しかし、最悪のケースであってもHE弾による被ダメージが大幅に増えることはなく、はっきりとパフォーマンスが低下することを心配する必要はありません。

軽戦車がHE弾ばかり使用するようになってしまうのではないか?

僅かではあれ、軽装甲の車輌に対するHE弾の有効性が上昇するとなると、軽戦車の立ち回りに悪影響が生じることが考えられます。軽戦車は、自分と同タイプの軽装甲の車輌を相手にすることが多いためです。

しかし、データはこうした心配をする必要がないことを示しています。以下の表を見れば、軽戦車が全弾種を積極的に使用していることが分かります。

車輌 弾種1 弾種2 弾種3
X T-100 LT   60.1% 32.8% 7.1%
X XM551 Sheridan   23.6% 68.2% 8.2%
X Panhard EBR 105   30.6% 46.6% 22.8%
X Manticore   25.4% 64.0% 10.6%
X AMX 13 105   54.9% 41.1% 4.0%
X Rheinmetall Panzerwagen   42.1% 22.8% 35.1%

T49やSheridanなど、追加スーパーテストの対象となるやや特殊な車輌を除けば、総合的なパフォーマンスにもほぼ変化はありません。

命中箇所 アップデート1.12 サンドボックス 差(%)
頻度 平均ダメージ 頻度 平均ダメージ 頻度 平均ダメージ
T-100 LT
本装甲&不貫通 26.3% 284 24.2% 238 -2.2% -16.2%
本装甲&貫通 41.7% 642 46.0% 670 +4.4% +4.4%
追加装甲等&不貫通 32.0% 356 14.6% 109 -17.4% -69.4%
追加装甲等&貫通 0.0% 758 15.2% 697 +15.2% -8.0%
合計   456   488   +7.0%
合計(プレミアム弾調整*   456   432   -5.3%
合計(全弾種**           -0.78%
XM551 Sheridan
本装甲&不貫通 1.1% 317 1.1% 381 +-0.0% +20.2%
本装甲&貫通 22.1% 687 22.5% 720 +-0.4% +4.8%
追加装甲等&不貫通 76.8% 354 10.3% 145 -66.5% -59.0%
追加装甲等&貫通 0.0% 0 66.1% 665 +66.1% +100.0%
合計   427   621   +45.4%
合計(プレミアム弾調整*   427   560   +31.1%
合計(全弾種**           +4.89%
T49
本装甲&不貫通 5.3% 277 5.2% 345 -0.1% +24.5%
本装甲&貫通 63.8% 541 63.1% 577 -0.7% +6.7%
追加装甲等&不貫通 30.8% 289 11.4% 90 -19.5% -68.9%
追加装甲等&貫通 0.0% 0 20.3% 638 +20.3% +100.0%
合計   449   522   +16.3%
合計(プレミアム弾調整*   449   413   -8.0%
合計(全弾種**           -1.23%

* サンドボックス・サーバーでは、その性質上、ライブサーバーでの戦闘よりも特別砲弾(いわゆるプレミアム弾)が頻繁に使用される傾向があります。こちらの項目は、この傾向から生じる影響を考慮して、実際の数値に適切な調整を加えた値を示しています。

** 「合計」と「合計(プレミアム弾調整)」の項目は、HE弾の合計ダメージのみを表します。しかし、実際の戦闘では、HE弾からのみダメージを受けるわけではありません。この項目は、HE弾の使用頻度自体は増えるものの、特別砲弾(いわゆるプレミアム弾)の使用頻度には変化がないと仮定した上で、HE弾以外の全弾種も含めた合計ダメージに生じる変化を予測した値を示しています。

繰り返し触れている通り、サンドボックス・サーバーでは、クレジットをいくら失っても問題がないため、費用よりも性能を重視して弾種が選択される傾向があります。また、今回のサンドボックス・テストでは、その性質上、全体としてHE弾が好まれる傾向が見られました。しかし、軽戦車に関しては、様々な弾種が幅広く使用されています。マップ上を駆け巡る軽戦車は、それだけ様々な状況に直面することが多く、局面や相手に応じて弾種を使い分ける必要に迫られるためです。軽戦車がHE弾から受けるダメージについても、総合的に見ればほとんど変化はありません。ただし、T49やSheridanなどHE弾を多用する車輌については例外で、別途スーパーテストの対象となります。また、軽戦車が使用する弾種の分布についても、引き続き詳細なモニタリングを行います。

以上を要約すれば、HE弾の新メカニズムは全体として意図した通りの結果を生んでいると結論づけることができます。ただし、繰り返し触れているように、調整が必要である、あるいは必要になる可能性がある車輌やファクターも存在しています。そのため、新メカニズムの実装後も引き続き統計データを集め、慎重な分析を行った上で必要と判断される場合には、適宜バランス調整を行います。

自走砲の弾種と戦術的な柔軟性

自走砲の現行メカニズムに関する問題のひとつは、使用できる弾種が限られている点です。その解決策として、新メカニズムでは、自走砲でも性能の異なる3種類の砲弾を使用できるように変更が加えられています。

統計データを見ると、全砲弾が積極的に使用されていることが分かります。また、第3回テストでは、第2回テストの結果を踏まえて各弾種の性能に調整が加えられましたが、その結果、使用頻度の分布にも好ましい変化が表れています。

中でも注目は、これまでは一部の自走砲しか使用できなかったAP弾です。AP弾の使用頻度とダメージ効率を見ると、当初の想定に近い数値が出ています。しかし、その性能にはなお調整が必要です。

たとえば、単発ダメージの高い自走砲では、AP弾の使用頻度が低い傾向が見られます。これは、 X G.W. E 100 X T92 HMC X Conqueror Gun Carriage などの車輌では砲弾を正確に命中させることが極めて難しく、現状のAP弾の性能には、それでもあえて使用したいと思う魅力がないためだと考えられます。そこで、これらの車輌については、AP弾の単発ダメージをわずかに上昇させる予定です。以下の表をご覧ください。

自走砲 AP弾の単発ダメージ(サンドボックス3) AP弾の単発ダメージ(スーパーテスト)
X G.W. E 100   570 640
X T92 HMC   650 750
X Conqueror Gun Carriage   620 720

続いて、弾種毎の使用頻度を見ていきましょう。

  • 通常HE弾: 全体として、最も使用頻度が高いのが通常HE弾です。場合によっては複数の敵車輌に対してスタンを発生させると同時にダメージを与えることができるのに加えて、弾道が高く汎用性に優れていることが理由だと考えられます。
  • 代替HE弾: スタンを発生させることができず、爆発半径も通常HE弾と比べて狭いにもかかわらず、代替HE弾も頻繁に使用されています。同じHE弾ながら貫通力に優れており、その分高い単発ダメージが期待できるためでしょう。相当量のダメージをできるだけ確実に与えたい状況で好まれる傾向があるようです。なお、第2回テストの後、代替HE弾の性能には変更が加えられています。具体的には、弾道がやや高くなった一方で、単発ダメージと貫通力が低下しています。その結果、ダメージ効率は適切なレベルに維持されたまま、扱いやすさが向上しています。

使用頻度とダメージ効率という観点では、通常HE弾と代替HE弾の間に大きな差異は見られません。個別具体的な車輌のデータをひとつひとつ詳しく調べると、両弾種の使用頻度に一定の差があるケースも確かに存在します。しかし、全体的に見れば、どちらか一方だけが圧倒的な性能を発揮したり、大勢に好んで使用されているといったことはありません。

  • 戦術AP弾: 第2回テストでは期待通りの結果が出なかったため、AP弾の性能にも変更が加えられています。具体的には、単発ダメージが上昇し、弾道も当初より高くなっています。その結果、第3回テストでは、AP弾のダメージ効率が向上しています。しかしながら、使用頻度の点では、変化は見られません。あくまで、限られた状況でのみ使用すべき特殊な砲弾としての位置づけに留まっています。

この点については、引き続きデータの収集を続け、様々な観点から必要に応じて調整を加えることが検討されています。

自走砲を相手にする側にとっての大きな問題の1つは、スタンや重大な損傷が発生する頻度が高すぎる点です。新メカニズムでは、弾種によってはスタン等を発生させられないため、この問題が大幅に改善しています。以下の表を見ると、車輌タイプを問わず、1戦中の総スタン時間が大幅に短縮されていることが分かります。

被弾車輌 アップデート1.12(秒) 第3回テスト(秒)
X Maus   22.8 5.9
X T110E5   18.3 5.6
X TVP T 50/51   8.8 3.0
X STB-1   13.6 4.3
X T-100 LT   6.9 2.2

車輌タイプを問わず、1戦中に受ける総スタン時間が大きく低下しています。

弾種毎の平均的なダメージ効率

特定の自走砲における弾種毎のダメージ効率を示したのが以下の画像です。車輌によってはばらつきが見られることが分かります。

X Bat.-Châtillon 155 58 X Object 261 ではどの弾種も同程度の数値となっているのに対して、 X T92 HMC X G.W. E 100 X Conqueror Gun Carriage では弾種によって結果が大きく異なっています。どの弾種にも全く同じ成果を期待するのは非現実的であるばかりか、新メカニズムのそもそものコンセプトに反してしまいます。前者のグループ程度の差であれば、望ましいと言えるでしょう。しかし、後者のグループはばらつきの度合いがやや強すぎるため、スーパーテスト期間中に別途テストを行い、各弾種の性能に調整を行う予定となっています。

上記以外の自走砲については、テスト終了後も慎重にデータの収集と分析を続け、必要に応じて調整を行います。

自走砲への新たな対処策の有用性

自走砲を相手にする際のさらなる問題は、適切に対処できずに一方的にダメージを受けてしまうことが少なくない点です。こうした状況を改善するため、新メカニズムに追加された機能の1つが、対自走砲用の第六感とも言える新機能「Sound Detection」です。自走砲とそれ以外の車輌の両方の立ち回りに影響を与える機能で、そのポテンシャルのすべてを活用するにはそれなりの時間と慣れが必要になります。

全体的な傾向としては、特に小回りが利き加速性能に優れた車輌にとって大きな武器となっています。「Sound Detection」が発動してから実際に弾着するまでに素早く移動して被弾を回避できるためです。しかし、機動性の低い車輌にとってもプラスの効果があるようです。実際に、この機能のおかげで被ダメージやスタン時間を軽減させたり、場合によっては完全に回避できるといった内容のフィードバックが多数寄せられています。また、テスト後に実施したアンケートでも、自走砲プレイヤーと自走砲以外の車輌を愛用するプレイヤーの両グループから、全体として好意的な評価をいただくことができています。

新メカニズムでは、さらなる対処策として、自走砲の弾道がより見やすく変更されています。こちらについても、多くの方々から「プレイそのものに集中できなくなるほど明るくはっきり表示されるわけではなく、けれどもルートやポジショニングを決定する上での重要な情報を提供してくれる」といった旨のご意見をお寄せいただいています。

さらに、新メカニズムには、自走砲が発射した砲弾が弾着した地点をミニマップ上に表示する弾着マーカーも用意されています。こちらについても、「敵自走砲からの攻撃がない瞬間を見極めるのに有益」といったご意見が多数見られます。どの新機能も、ライブ・サーバーでも好ましい影響をもたらすと考えられます。

今後の予定

サンドボックス・テストにご参加くださった皆さま、改めて心よりお礼を申し上げます。非常に長文となってしまいましたが、新メカニズムは、全体として期待通りの良好な結果を示しています。

ただし、引き続き調整が必要な部分も存在します。そのため、今後は追加スーパーテストを行い、近日登場予定のアップデート1.13の公開テストでさらなる改良を経た新メカニズムを皆さまにご体験いただきます。スーパーテストの結果を踏まえて性能に調整が加えられた車輌は、第1回公開テストからご使用いただけます。

ぜひお楽しみに!

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