アップデート 9.22 の公開テストが快調に進んでいる今は、ソ連中戦車ラインへの改良を把握しておく良い機会と言えるでしょう。具体的には、A-44 ラインのことであり、このラインに対して、若干の車輌のシフトと、1 両の重要な追加車輌を準備中です。この追加車輌に関しては、既に ソ連技術ツリーの見直しに関する記事 でも紹介させて頂いていますので、読んだことがあるかも知れません。
Object の刷新
Object 430 は、常に適切な Tier X 中戦車であり続けて来ました。本車は、遠距離狙撃や中距離からの支援よりは接近戦を好むプレイヤーにとって、必要な特徴を備えていたのですから。
しかしながらこの Object 430 は、プレイヤーの間では T-62A および Object 140 ほどの人気を得ることは決してありませんでした。Object 430 のスペックは、これらの「兄貴」分の車輌にとても似通っており、これらの高名な車輌のコピーに過ぎない、という印象が強かったのです。さらには、本車に到達するためには、その途上に若干数の後部砲塔式の車輌が含まれており、そのプレイスタイルは本車とは全く異なっていたため、本車に到達した後には、Tier VII–IX における経験を全く活かせなかったのです。
本車は素晴しい主砲、機動性、視認範囲を備えているため、接近戦用としては今でも良い選択肢であると言えるでしょう。装甲も中戦車としては妥当なものでしたが、プレイして楽しい車輌として人気を得るには重要な要素が欠けていました。その要素とは、個性です。その結果として、戦場においてあまり見られない車輌となってしまっていました。
そこで、次のような見直しを加えることにしました。
まず、430 については伝統的なレイアウトの中戦車ラインの Tier IX に移し、T-44 の後継車輌となります。そして、この T-44 は強力な 122 mm 砲を備えているため、アップデート 9.22 以降、この T-44 は、恐るべき単発ダメージを誇る強襲用中戦車ラインという、新たなラインの起点となります。
これらの変更を加えた上で、A-44 ラインについては、現段階では Tier X 車輌を含まないラインとして維持されます。新たな Tier X 車輌として検討中のオプションはあるのですが、この車輌がこの役割に充分に相応しいものかどうかを確かめる必要がありますので、この候補を正式に認可するかどうかを決めるために、ある程度のテストを実施することになります。ですので、A-44 ラインの Tier X 車輌を目指すつもりであるなら、技術ツリーへの実装に備え、Object 430 II で溜めた EXP を温存しておくと良いかも知れません。一方で、9.22 のリリース前に 430 を入手しておけば、430U をより早く入手することができます。
これが街の新たな保安官となる車輌です。そのスペックは?
火力
以前ご紹介したとおり、主な目標は、このラインを強襲用車輌のラインとすることです。これを実現するために、430 および 430U の両方に 122 mm 砲が加えられます。従って、戦闘中に 430U と遭遇した場合には、122 mm 砲による痛打に備えましょう。この砲は、440 という恐るべき単発ダメージを誇ります。この点は中戦車小隊においては特に有効ですので、ぜひ本車を加えた小隊を組んでみてください。ただし、避けられない欠点として、装填時間がかなり長めとなっています。この点はソ連中戦車としては異例かもしれませんが、その単発火力の代償としては公平な欠点と言えるでしょう。
装甲
車体正面上部装甲の実効装甲厚は、320 mm に達します。砲塔の「前頭部」はさらに強固であり、最大 380 mm を誇ります。もちろん、各所にはハッチもありますが、ハッチもまた重装甲ですので、巧みな位置取りを心掛けて、攻撃することができればチームに大きく貢献することができるはずです。敵の駆逐戦車または重戦車と対峙する際には慎重さが求められます (特に、正面下部装甲の実効装甲厚は 180 mm に過ぎません) が、中戦車同士の対決においては、実に堂々と戦うことができます。そして、側面装甲が 60 mm ある点も見逃せません。車体側面を浅い角度で晒せば、敵を惑わせることができるはずです。
機動性
Object 430U の最大速度は 50 km/h であるため、最速クラスの中戦車であるとは言えません。しかしながら、最大速度は平凡であっても、良好な加速力を備えており、積極的に機動した際にも速度低下が小さくなっています。このダイナミクスにより、他の中戦車と連携して行動する上で不足のない機動性を発揮できることでしょう。そしてひとたび交戦に入れば、本車はその優れた機動性により、破壊のワルツをもたらすのです。
視認範囲
基本視認範囲は 400 m であり、最高クラスとは言えないものの、その単発火力を活かす上では充分なものであると言えるでしょう。この 430U は強襲用車輌ですので、接近戦の最中でこそ真価を発揮するのですから。
プレイ方法
機動性を活かし、単発火力と装甲の価値を最大限に引き出しましょう。
射撃精度は高くありませんので、それに頼るべきではありません。距離を詰め、弱点を狙える接近戦に持ち込んでから、大破壊をもたらすのです。
チームワークを心掛けましょう。本車の DPM (分間ダメージ) は低めであるため、同格中戦車との一騎打ちにおいてはこの点が問題となり得ます。チームメイト達と連携しつつ攻勢を先導してこそ、真価を発揮できます。