【マッチング・システム】現在地と未来予想図

プレイヤーの皆さま

ゲーム体験に最も直接的な影響を及ぼすシステムは、マッチング・システムをおいて他にありません。どのような敵と、どのように戦うのか、そして戦闘前にチーム間のバランスがどう感じられるかを直接に左右するのが、マッチング・システムです。一方で、うまく機能している時ほどその存在にほとんど気付かず、逆に、うまく機能していないほどその存在を無視できないのも、このマッチング・システムです。

だからこそ、マッチング・システムについて、オープンかつ継続的な情報共有が必要だと考えています。そこで、本記事では、アップデート2.0で実装された変更点、まだ改善が必要な点、そして今後の取り組みについてご紹介していきます。

アップデート2.0の振り返り

今後の予定についてお話しする前に、まずアップデート2.0後の現状を明確にしておきたいと思います。これは過去に固執するためではなく、現在地の確認が、今後の展望にとって重要な背景となるためです。

アップデート2.0では、マッチング・システムの根幹をゼロから再構築しました。これは表面的な修正にとどまらない、構造的な刷新でした。そして、長年積み重なってきた問題に本当の意味で対処するために必要不可欠な下準備だったとも言えます。これを基盤に、戦闘でのプレイ体験に影響を及ぼしていた、複数の問題の解決に取り組みました

【車輌ロールのバランス】大幅な改善

車輌ロールのバランスは、最も大きな調整を行った要素のひとつです。アップデート2.0のリリース以降、それまでTier VIII~Xで確認されていた車輌ロールの不均衡が、97%以上解消されております。以下のグラフは、調整の前と後のデータを示しています(赤色 — 車輌ロールの均衡が取れていなかった戦闘、緑色 — 車輌ロールの均衡が取れている戦闘)。

【駆逐戦車の数の上限】極端な偏りの解消

駆逐戦車の数に上限を設けたことは、明確で測定可能な結果をもたらしました。これまで見られた、どちらのチームにも7~8輌の駆逐戦車が編成され、マップ両翼での攻防がほぼ無意味に感じられるような、緩慢で過酷な膠着状態が、この改善により発生しなくなっています。現在、1チームあたりの駆逐戦車の最大数を5輌に設定しており、ほとんどの戦闘で3~4輌に落ち着いています。ゲーム・バランスとゲームプレイの多様性の両方にとって、現状の数値が健全であると考えています。

車輌の振り分けにも改善が見られています。これは特に、低Tier帯で顕著です。同一車輌は、チーム間でより均等に配分されるようになり、特に新車輌の大規模なリリース後に見られた、ミラーマッチが連続で編成されるといったケースが大幅に減少しました。

これらの改善が、想定通りに機能していることをデータも裏付けています。しかし、ここで強調したいのが、アップデート2.0は「最終到達点」ではなく、あくまでも「通過点」に過ぎないということです。

今後の課題

多くの改善を加えてはいるものの、現在のマッチング・システムが、完成形に至っているとは考えていません。システムが未だに複数の問題を抱えているのは事実で、これらの根強い問題は、1回のアップデートですべてを解決することはできず、より多くの時間とデータ、そして慎重で段階的な修正が必要となります。そのため、今後も問題の解決に継続して取り組んで参ります。

以下の内容は、現在、テストでのリリースを計画しているものの一部で、すべてが順調に進んだ場合、2026年の夏が終わるまでに正式サーバーに導入する予定です。

これらの変更の一部は段階的に実装され、テストの結果や収集したフィードバックに応じて変更を加える場合があります。マッチング・システムのような複雑なメカニズムを調整する場合、この方法が、唯一の責任ある進め方だと考えています。

今後の予定

1. 軽戦車のサブロール

一口に「軽戦車」と言っても、戦場では根本的に異なる役割を担うことがしばしばあります。しかし、現在のマッチング・システムは、軽戦車のこの性質が反映されていません。例えば、火力重視の軽戦車と偵察重視の軽戦車は、チームにとって同じ戦力ではありません。このようなタイプの異なる軽戦車をマッチング上で同等に扱ってしまうと、どちらのチームにとってもメリットのない、不均衡が生じてしまいます。

そのため、万能型、火力型、偵察型という3つのサブロールの分類を導入する予定です。サブロールは、それぞれの軽戦車が、戦闘中に実際どのような役割を担うかに基づいて分類されます。マッチング・システムは、この分類に基づいて、単に諸元の性能が同等になるだけでなく、両チームの能力が同等になるように、より公平公正なチーム編成を目指します。

2. チームあたりの自走砲を2輌に制限

両チームに自走砲が3輌編成されるケースは、頻繁には発生しないものの、そうなった場合、戦闘の様相が著しく変化し、ほとんどのプレイヤーが不満を感じていることが分かっています。そこで、このような状況が発生する可能性を完全になくします。

新しいチームあたりの自走砲の厳格な上限は、2輌です。これにより、自走砲の存在が、安定的かつ予測できるようになります。プレイヤーは、自走砲の存在を織り込み済みで戦略を立てられるようになり、チーム編成に振り回されることがなくなります。現状は、1チームにつき2輌が適切な上限と考えており、この実現を目指しています。

3. 小隊Tierマッチングの厳格化

特定のTierの小隊は、同じTierの小隊とマッチするように調整を加えます。現在のシステム下では、必ずしも同じTierでマッチするようにはなっていませんが、理想的には、そうあるべきだと考えています。

そこで、Tierに基づいた厳格な小隊マッチングを全面的に導入することとしました。一方でこの変更を正しく実装するには、慎重な調整を要します。この問題を解決するために、戦闘の待ち時間が長くなってしまっては本末転倒となってしまうためです。ただし、進むべき方向は明確だと考えており、正しい修正の実装に向けて、今後も開発に取り組んで参ります。

4. Tier VIII~IX車輌における、Tier差2以上の戦闘の削減

この問題は、プレイヤーの皆さまから、一貫していただいているフィードバックのひとつです。したがって、Tier VIII~IX車輌が、2段階上のTierの戦闘にマッチングしてしまう頻度を減らし同じTierもしくは、1段階上のTierの車輌とマッチする戦闘を増やせるよう、積極的に調整を進めております。

また、ここで強調しておきたいのが、この調整の結果、そのしわ寄せとして、低Tierの敵との戦闘が大幅に増加することはないという点です。これは、低Tier帯における戦闘待機列の構成では、単純にこの変更に対応できないためです。この改善は、不均衡なマッチングを低Tier帯に押し下げるのではなく、全体としてよりバランスの取れたマッチングを実現することによって成り立つものと考えております。

5. 15対15以外のチーム編成の削減

15対15形式の戦闘が、スタンダードになっているのには、相応の理由があります。そのため、少人数の戦闘は、ピーク時間外、プレイヤー人口の少ないサーバー、または特定の待機列の条件下で発生する稀なケースであるべきで、プレイヤーが定期的に目にするものではないと考えています。

そこで、いびつな構成の戦闘待機列を、マッチング・システムが処理していく仕組みに調整を加えます。これにより、安定して15対15形式のマッチングが実現するようにします。プレイする時間帯や所属するサーバーによって、ゲーム体験に大きな影響が出ないようにするのが、この調整の目的となります。

マッチング・システムへの継続的な改善と今後について

マッチング・システムは、ゲーム内でも最も複雑かつ大きな影響力を持つ要素のひとつです。待機中のプレイヤーの数や使用されている車輌の分布、Tierの割り振りなど、難しい条件を考慮しつつ、その他の膨大な変数や因子を同時に処理していく必要があります。ただし、システム運用が複雑だという事実は、現在抱えている問題の言い訳にはなりません。一方で、問題の解決に時間がかかってしまう背景には、ご理解いただけますと幸いです。

ひとつ確実なことは、今後の取り組みにおいても、ゲームをより良くするための明確な方向性と確かなデータ、そして定期的な情報交換に基づいて改善を進めていくという点です

EU1、EU4、NA3サーバーでのテストは、次回の通常アップデートのリリースより開始予定となります。調整を進める中で、定期的な情報共有を行って参ります。これは、取り組みが上手くいった時だけに限りません。

変更の中には、実装後すぐに実感いただけるものもあれば、効果を実感するまでに時間を要するものもあります。いずれにせよ、透明性のある情報共有に努めて参りますので、続報をお待ちいただけますと幸いです。