戦車長の皆さん、
故郷、オーストラリアを目指し、遥々旅に出た AC1 Sentinel が遂にオーストラリア、ケアンズの Australian Armour & Artillery Museum (オーストラリア軍装甲砲兵博物館) に到着しました。長旅を終えた Sentinel は、工場出荷当時の姿を思わせるほぼ完全な修復が施されました。
修復・修繕には膨大な時間を要しましたが、遂に車輌は当時そのままの姿を取り戻すことができました。幻の車輌の帰還を正式に発表するために、アジア中のあらゆるメディアに AC1 Sentinel お披露目会の招待が送られました。
今回はそのお披露目会の様子をお届けします…
記念すべき一日はケアンズの曇り空の下で始まりました。青空こそ見えなかったものの、隙間からこぼれた陽の光が屋外に展示された車輌を照らしていました。
息を抜くのもつかの間、早速我々は準備にとりかかりました。 Wargaming チームは設営で大忙し。ケアンズの地方ニュース局もインタビューのため間もなく現地入りする予定で、国際メディアは午後からの取材を予定していました。
2014年にオープンした Australian Armour and Artillery Museum は、19世紀から20世紀にかけて活躍した軍車輌を含む100を超える展示物が置かれています。数多くの貴重な資料が展示されている中、本日の主役 AC1 Sentinel がひときわ注目を浴びていました。
Australian Cruiser Mk. I (AC1) 通称「Sentinel」は第二次世界大戦中オーストラリアで設計された装甲戦闘車両です。車体を全て鋳造技術で作成された史上初の車輌として知られる Sentinel は、当時66輌が生産されました。しかし、この車輌も今ではわずか3輌しか現存していません。
今回この Sentinel はメインホールの中央に設置され、あらゆる角度からその独特の迷彩模様を楽しむことができました。当初、この車両は軍用車両技術
ケアンズのラジオ、テレビ局のスタッフが現地に到着し、Sentinel 帰還に大きく貢献した Aliaksandr Bobko と Nicholas Moran のインタビューにとりかかりました。 Sentinel の旅路に関する質問やレストア作業の詳細、何故この博物館を選んだのか…など様々な質疑応答が行われました。
インタビューでは AC1 Sentinel に関する様々なコメントが飛び交いました:
"(AC1 Sentinel プロジェクトは)特別な体験でした…この車輌は世界でも 3輌しか現存していない極めて珍しいものになります。Wargaming にとって、我々のゲームに欠かせない歴史的資料となる第二世界大戦の歴史はひときわ重要なものです。
数百もの車輌は、これらの歴史的資料から忠実に再現されており、プレイヤーは歴史の一部を手軽に触れることができます。"
- Aliaksandr Bobko グローバルマーケティングプロジェクトヘッド、 Wargaming
"…この仕事におけるメリットのひとつとして、普段は誰も知らないような歴史を人々に伝えることがあげられます…オーストラリアが戦車を生産していたことはあまり知られていません。この車輌を故郷に帰し、博物館で披露することは、この事実を知らせる良い機会となりました。世界に誇る戦車コレクションの中こそ、この AC1 Sentinel に相応しい場所といえるでしょう。"
- Nicholas Moran ミリタリアリレーションディレクター、 Wargaming America
Australian Armor and Artillery Museum アシスタントマネージャー、 Jason Belgrave 氏も Wargaming との協力関係についてインタビューで語りました:
"Wargaming とは2015年に初めて AC1 Sentinel の里帰り先として Australian Armour and Artillery Museum を使わせて欲しいと提案を受けました。何本かのメールや電話を重ね、ようやく車輌がケアンズに戻ることができました。
数少ない Sentinel を 2輌もこの場所に集めることができたのは本当に素晴らしいことだと思います。世界で 3輌しかない Sentinel のうち 2 輌は我々の博物館に置かれています (もう1輌は AC4 Sentinel)。"
- Jason Belgrave アシスタントマネージャー Australian Armour and Artillery Museum
取材に満足したニュースクルーは最後に写真を撮影し、オフィスに戻って Sentinel のニュースレポートを完成させるため、お別れを告げました。
夕方になり、アジア・オーストラリアのメディアグループを載せた大型バスが博物館に到着しました。彼らは生まれ変わった AC1 Sentinel のお披露目会の特別ゲストとして取材にやってきています。.
ゲストたちは AC1 Sentinel を囲うように設置された特設ステージの前に誘導されました。車輌を間近で見られるこのステージでは、ロックミュージックが流れ、照明に照らされた Sentinel が鎮座していました。
ゲスト着席後、 Wargaming Asia スタッフ Jem Loh による挨拶が行われました。
このような形でプレイヤーコミュニティに恩返しするプロジェクトに関わる機会を与えられ、とても光栄におもいます。この日は Wargaming にとって特別な日です。"
Jem Loh マーケティングヘッド Wargaming Asia
次のステージでは Aliaksandr Bobko が登壇し、イベントのオープニングスピーチを行いました。
Wargaming は世界中の博物館と手を取り合い、第ニ次世界大戦の歴史的資料が後世に伝えられるよう様々な取り組みを行っています。この AC1 Sentinel プロジェクト と Australian Armour and Artillery Museum との協力はこの取組みの一角を担っています。
AC1 Sentinel の凱旋を記念し、プレイヤーがオーストラリアの軍事史に触れることができるように、 Wargaming は初のオーストラリア車輌として AC1 Sentinel を PC版 World of Tanks と World of Tanks Blitz に新登場させます。"
Aliaksandr Bobko グローバルマーケティングプロジェクトヘッド、 Wargaming
スピーチ終了後、 Sentinel のアメリカ、テキサスからオーストラリア、ケアンズへの旅を10 分間に渡るドキュメンタリービデオとして放映されました。
ドキュメンタリービデオでは、輸送の風景や修復作業などが取り上げられ、 Wargaming ミリタリースペシャリスト Nicholas Moran と Richard Cutland によるコメンタリーが行われていました。