新マップ開発秘話: 前哨地

戦車長!

2022年最大のアップデートがついにリリースされた。数ある新要素の中で最もエキサイティングなのが新マップ「前哨地」の実装だ。バランスの取れた楽しいマップにするために、どういった工夫が加えられたのか、気になっている戦車長も多いのではないか?

そこで今回は開発チームに新マップ「前哨地」の開発における経緯を聞いてみたぞ!

 

 

開発チームQ&A

 

Q: 「前哨地」のテーマはどうやって決まったの?

A: 新マップのテーマは、歴史的要素を背景にしたものではなく、いくつかの要素を取り入れた。新マップを開発するにあたって重要視したのが他のマップとの差別化だったんだ。ヨーロッパを舞台に新しいマップを開発することに決めたので、白い壁に赤いタイルの城塞をマップの中央に置くことにした。既にプレイした人は知ってるかもしれないけど、この城はマップ上のどこからでも見渡すことができるよ。

開発にあたって参考にした中欧のモラヴィア地方からヒントを見出し、ようやく開発に取り掛かることができた。重要なのは、さまざまな資料から城を作り上げたという点かな。ゲームプレイに合ったユニークな形状が必要だったので、城を重点的に仕上げていくことでテーマの明確化を図ったんだ。マップ上でもその経緯を垣間見ることができるはずさ。

 

城塞

市街地

Q: 新マップの製作過程について教えて!

A: スーパーテストでテストする段階から始まって、そこでこのマップは高スコアを記録した。その後ゲームプレイ用に調整を加えて「先行偵察ミッション2021」に追加したら、ここでも人気投票1位に輝いたんだ。「先行偵察ミッション」で導入するにあたって、アートチームのデザイン作業も行われたね。

当初はレベルデザイナーのアイデアとして、川沿いの町は防衛拠点として設計される予定で、川の向こう側には撃破された車輌を設置する予定だった。橋を壊して車輌が渡れなくしたり、町そのものや全体的なフィールドには火を点けて廃墟のような世界観を出したりと、いろいろなアイデアが飛び交っていたね。

マップの右側は火に包まれ破壊されているエリアにする一方で左側は丘や沼地など自然あふれるエリアにすることで、位置を把握しやすいような工夫を考えた。開発初期段階で出たアイデアはこんな感じかな。

 

 

塹壕も重要な要素だったね。兵の周りを移動できるように、塹壕の範囲を少しずつ広げていった。おかげで、マップ中央への移動ルートが増えたんだ。

ほかにも川の範囲を広げて水位を上げ、ビジュアル的にも改良を加えた。

 

 

先行偵察ミッションの結果を見た後、さらなる調整として視覚的な改善も取り入れた。マップの初期のテーマの感触が良くなかったので、フォトグラメトリを使って新しいモデルとテクスチャを作った。 ほかにもエフェクトやアニメーションも新しく作ったので少し手間取ったかな。アートワークがひと段落ついた頃にスーパーテストを再び実施した。

 


Q: プレイヤーからのフィードバックはどうだった?

A: アンケート、フォーラム、動画、配信のコメントなど、とにかく色々なところから新マップに関するフィードバックを見たよ。プレイヤーだけでなく、ゲームデザイナーからもフィードバックを貰ったんだ。とにかくプレイヤーが求める要素について研究したね。

分かりやすく言えば、移動のしやすさ、遮蔽物のバランス、ビジュアルすべてを充実した状態にする必要があったんだ。

ただ多くの場合、戦闘でカギとなる地点や前線を作る上で常に考慮しないといけない要素がある。たとえば、なにもない平地は、どのプレイヤーにとっても危険なエリアだけど、どのマップでも存在する。こういったエリアが存在することで、移動を迫られる局面が生み出される。そういったエリアに塹壕や建物、あるいは市街地を置くことで、戦闘ポイントに工夫を加えることができるんだ。

特定のエリアを支配することによって戦況が大きく動くことも多いはずだ。そういった要素を考慮したこともあって、このマップでは中央地点と市街地エリアの間を中心に充実した戦闘が繰り広げられると思うよ。

 

実装前の最終チェックでは、車輌が移動しやすくなるように石積みが除去されている。

 

マップ中央への進入を妨げていたバリケードの一部も削除された。

 

 

城からの攻撃を防げるように建物の形状を変更した。

 


Q: 制作過程で行き詰ったりしたときはどうやって乗り越えたの?

A: マップの製作で一番苦労したのは、5つある車輌タイプの特徴に合わせて作ることだったね。どの車輌タイプを使ってもバランスよくプレイできるように調整するのにはすごく苦労したよ。プレイヤーのみんなも、お気に入りの車輌を使って活躍できるようなマップになっているはずだ。

一つ心残りだったのが、マップのビジュアルが凄く綺麗だったんだけど、システム要件にかなり負担をかけることが判明したんだ。プレイ中に技術的な問題が発生しないよう、やむを得ずいくつかのアニメーションやオブジェクトをマップから削除する必要があったんだ。

 

Q: チーム間のバランスはどうやって取ったの?

A: まず、両陣営で同じようなゾーンを作ることにした。ヒートマップを常に分析し、テストを通じてバランス調整を加えていったんだ。

 

  • 移動経路
  • 車輌の配置
  • 攻撃方面

  • オレンジ: 重戦車
  • 青: 駆逐戦車
  • シアン: 中戦車
  • ピンク: 軽戦車

広がる戦略の幅

ゲームに実装されるまでの道のりを知ったところで、「前哨地」の特徴について詳しく見ていこう。新マップの要所や攻略法については以下のミニマップで確認してくれ!

インタラクティブ画像 — ミニマップ上に表示されたアイコンにマウスをかざすと簡単な情報が表示されます。各アイコンはあくまで参考情報にすぎず正確な位置とは異なる場合もある点にご注意ください。

重戦車で向かうべきエリアのひとつが北部の小さな市街地です。段差が存在するため、どう活用するかで戦闘の展開が変わります。

中央の丘には城塞がそびえています。このエリアを目指して進軍するのは非常にリスクが高いものの、ひとたび掌握してしまえばマップのほぼ全域に対して射線を通せるようになります。

城塞への進入路です。通路の入り口付近には長距離狙撃に適したポジションが存在します。ただ射線を通せるのみならず、発見された際にはすぐに身を隠せる遮蔽物もあるため、正面の敵に集中できます。

遮るものの少ない平野です。機動性に優れた車輌や狙撃車輌が優先的に向かうべきエリアのひとつです。装甲が多少もろくとも仰俯角の広い車輌であれば大きな活躍が期待できます。

狙撃に適したポジションです。稜線や茂みが多いため、マップの両翼を迂回してくる敵の迎撃に適しているのみならず、要所を確保した味方の援護もできるようになっています。

狙撃に適したポジションです。稜線や茂みが多いため、マップの両翼を迂回してくる敵の迎撃に適しているのみならず、要所を確保した味方の援護もできるようになっています。

狙撃に適したポジションです。稜線や茂みが多いため、マップの両翼を迂回してくる敵の迎撃に適しているのみならず、要所を確保した味方の援護もできるようになっています。

狙撃に適したポジションです。稜線や茂みが多いため、マップの両翼を迂回してくる敵の迎撃に適しているのみならず、要所を確保した味方の援護もできるようになっています。

狙撃に適したポジションです。稜線や茂みが多いため、マップの両翼を迂回してくる敵の迎撃に適しているのみならず、要所を確保した味方の援護もできるようになっています。

狙撃に適したポジションです。稜線や茂みが多いため、マップの両翼を迂回してくる敵の迎撃に適しているのみならず、要所を確保した味方の援護もできるようになっています。

被弾せずにマップ北部と中央部を行き来するための通行路です。

被弾せずにマップ北部と中央部を行き来するための通行路です。

心を惹きつけるストーリー

中・東欧の要素が混在する独特の空気感を演出するには洗練されたBGMも欠かせない。「前哨地」のBGMは中・東欧の伝統的な民謡『エデルレツィ』にアレンジを加えたもので、ソロボーカルから始まる。古いオルゴールを手に祖母との思い出に浸る少女の姿がおのずと思い浮かぶはずだ。そしてあとに続くオーケストラのシンフォニーとコーラスが、力強く趣のあるストーリーを紡いでいく。特にパーカッションのパートは圧巻だ。実に魅力的な1曲に仕上がっているぞ。新マップを耳でも楽しんでいただきたい!

Ivan Kucherenko – Outpost (Intro) : Ivan Kucherenko - Outpost (Intro)
Andrey Kulik feat. Ivan Kucherenko – Outpost (Battle) : Andrey Kulik - Outpost feat. Ivan Kucherenko (Battle)
Ivan Kucherenko feat. Andrey Kulik – Outpost (Extended version) : Ivan Kucherenko - Outpost feat. Andrey Kulik (Extended version)

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