日本を舞台とした新マップがついに登場します。数年にわたる開発期間と試行錯誤の末、これまでにないユニークなマップが完成しました。日本のパブリッシングチームと連携し、レベルデザイナーに手のより作りこまれたマップは、単なる見世物ではなく、これまでにない機能やデザイン要素が盛り込まれています。あらゆる戦車が活躍できるようデザインされたのはもちろん、プレイした皆様に日本の息吹を感じて頂ければ幸いです。
開発における変遷: 山間の港湾メイキング
Q: マップ中央の掩蔽壕(バンカー)はどのように活用できますか?
A: 掩蔽壕の地下部分は四方に向かってトンネルが掘られているため、制圧できれば随所に ”睨み” を効かせられる要所となります。単純な一本道のトンネルではなく、複雑な形状の壁をいかにうまく活用できるかがカギとなります。重装甲な車輌同士の正面対決エリアとなること請け合いでしょう。さらに地下エリアは天井が覆われているため、自走砲の影響がほとんど無いこともポイントです。トンネルを掌握できたか否かで、自走砲や駆逐戦車などの後衛車輌の行動が変化し、よりアクティブな展開を実現できると予想しています。
Q: 開発の具体的な経緯を教えて下さい。
A: このマップのコンセプトはWoT 1.0が実装される2018年2月以前から既に存在していました。しかし、WoT 1.0実装に伴って全てのマップをリアリスティックに表現するにあたり、本マップをWoT 1.0に相応しいマップに仕上げるには素材が足りず、当初は開発を断念しました。
そして2020年、開発チームのスケジュールに新たなマップの追加が組み込まれた頃に、ようやく本マップを開発できるだけのリソースが整っていたため、計画が再浮上しました。
単にリアリスティックに表現するだけでなく、2021年現在に実装されている様々な車輌が活躍できるよう、プロトタイプから多くの変更が加えられています。
Q: 本マップの開発で情熱を注いだ部分はありますか?
海に面した「港湾エリア」と山間部の「自然エリア」を両立させることです。この2つのエリアをただ配置するだけでは、人工物と自然が対極してしまい、大きな違和感が生まれてしまいます。近代化目覚ましい港、日本の美しい山あいの景色、それぞれを再現しようとすればするほど、両者の間にある違和感は色濃くなっていきました。
開発の過程において両エリアの間には滑走路や田んぼ、町、大きな神社など、様々なデザインが施されましたが、これらのデザインは最終的に採用しませんでした。
それまで開発チームが再現しようとしていた日本に対する固定概念が強すぎたせいで、逆に日本らしさから遠ざかっていた為です。結果として、港や掩蔽壕から感じられる近代化の息吹が自然エリアにも広がっていく、そんな感覚を得られる建設中のジャンクションや、トラス橋を配置しました。
開発における変遷: 自然エリアメイキング
Q: このマップのコンセプトはありますか?
本マップは千差万別な展開が繰り広げられるよう、随所に障害物や脇道を配置するというテーマの元に開発が行われました。多くの脇道が存在するため、縦横無尽に様々な地点へ移動することができます。1つの場所に固執せず、臨機応変に立ち回ることが勝利への鍵となるでしょう。
最初はプレイが難しいかもしれませんが、皆様にとって多様性のある本マップが面白いと感じていただければ幸いです。
開発に力を注いだのはマップデザインだけではありません。皆様に日本の雰囲気を感じていただくため、多くのテクスチャやオブジェクトが改修されました。最初期の段階では季節は秋に設定されており、世界の人々が「これぞ日本的な要素」と感じるような大きな大仏や塔、紅葉などが取り入れられていましたが、作業を進めるにあたって多くが入れ替わり、改良が施されました。
地形
まず手が加えられたのは地形です。初期段階のマップにデザインされていた切り立った崖や岩場を少なくし、一部を火山岩に置き換えました。日本は世界有数の火山国であり、太古の火山活動によって地形が形作られた歴史を持っています。
植生においても、開発初期段階と比べると大きく変更されています。針葉樹を少なくし、松や広葉樹を多く配置することで、より日本に近い風土を再現することができました。
神社
本マップの自然エリアには、プレイ上進入できないエリアとして設定された場所があります。日本の代表的なシンボルである鳥居と、しめ縄が巻かれた御神木のエリアです。この御神木は数百年単位で港湾の変遷を見届けてきました。いくつもの時代を跨いで丘にたたずむ大樹は、訪れるプレイヤー達を歓迎してくれることでしょう。
港湾
穏やかな波のせせらぎが聞こえてくるかのような港には、多くのコンテナとクレーンが配置されています。これらのクレーンは本マップの時代背景に沿うよう、当時日本で使われていたコンテナクレーンや造船クレーンを元にデザインされています。
掩蔽壕
実際の日本にも掩蔽壕は存在しましたが、その多くは地中に掘られたトンネルとなっていました。開発初期段階では日本の史実に沿う形でデザインされていましたが、本マップのコンセプトやレベルデザインと照らし合わせた結果、よりフレキシブルな展開が期待でき、かつ多くのプレイヤーの皆様に「山間の港湾」を楽しんで頂きたいという思いから、地上に隆起するように配置しました。
「山間の港湾」で戦闘を行う前に、この画像で各地点の要所を確認しましょう。下のマップ画像には、多くの小さな四角マークが描かれています。この四角マークは戦車が長くいた場所、いわば「ヒートエリア」を表示しています。四角マークが大きいほど、より長い時間その場所で戦闘を繰り広げていたことを表しています。
各チームの分布
西側スタートのチームは黄色のマークで、東スタートのチームは青色のマークで |
|
重戦車
重戦車のヒートエリア |
中戦車
中戦車のヒートエリア |
軽戦車
軽戦車のヒートエリア |
駆逐戦車
駆逐戦車のヒートエリア |
自走砲
自走砲のヒートエリア |
|
日本は、独特の風土と植生、伝統的なオブジェクトが調和する、他に類を見ない美しい国です。日本を舞台にしたマップの開発にあたり、開発チームが参考とした日本の写真の一部をお見せしましょう。
© 2009–2024 Wargaming.net All rights reserved.