Yoh車輌シリーズは1950年代に米国企業「H.L. Yoh Company」によって開発が進められた戦車であることは、これまで紹介した通りだ。車輌の通称にもなっている企業名は、創業者であるアメリカ人の実業家Harold L. Yohに由来している。Yoh車輌はどれもアメリカにおける戦闘装甲車輌開発の伝統を受け継ぎつつも、様々な観点で際立った特徴を有していた。そのひとつが《予備履帯》だ。
この機能により《主要履帯》を切断されても機動性が低下するだけで走行を続けることができるようになっている。なお、有識者ならばすでにご存じのことと思うが、現実の歴史ではYoh車輌が実際に製造されることはなかった。もし製造されていたら果たして戦車史がどう変わっていたのか、『World of Tanks』でぜひとも体験してもらいたい。
Yoh車輌ルートはTier V重戦車VT1 Heavy Tankから分岐する形でアメリカ技術ツリーに追加実装される。この新ルートの始まりを告げるのがTier VI重戦車「Pawlack Tank」だ。
「T1 Heavy Tank」から派生しており、車輌タイプ上では重戦車であるものの、車輌の特性自体は典型的な重戦車だと考えない方がいい。扱いやすい主砲と高い機動性を備えているという点では、どちらかと言えば同国の中戦車や高Tier重戦車に近く、「T1 Heavy Tank」や「M6」のようなアメリカ中Tier重戦車とは性能がやや異なっている。
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特にサイズが小さめであるにもかかわらず、装甲が頑丈で火力にも秀でている。接近戦で力を発揮できるのはもちろん、敵戦線の突破を図る味方車輌を側面から援護するのも不可能ではない。先行車輌の「T1 Heavy Tank」に慣れていると乗り出しに戸惑うかもしれないが、以降のYoh車輌の練習役にはまさにうってつけと言える。なお、《予備履帯》はまだ搭載されていない点に注意してほしい。