戦車長の諸君!
昨年のアップデート1.18では、数多くの車輌の性能諸元を調整した。その結果を数か月にわたって慎重にモニタリングしたうえで、アップデート1.20では、再び車輌のバランス調整を行う。
今回はイギリス、ドイツ、フランスを中心とする技術ツリー上の車輌のうち合計27輌が対象となる。その目的は、各車輌の特徴を維持しつつ、パフォーマンスを調整することにある。ルート内でのバランスを取るため、本来の調整対象ではない車輌にも部分的に変更が加えられる場合もあることを付言しておこう。以下では、個々の車輌の変更内容とその背景を簡潔に説明していくぞ。
Tier IX~X車輌
Tier IX~X帯では、以下の車輌の性能に変更を加える。
イギリス車輌
これまでに集めたフィードバックや統計データによると、 X Centurion Action X のパフォーマンスは十分とは言えない。そこで性能諸元に若干の強化を施す。具体的には、装填時間を8.6秒から8.0秒に短縮し、車体や砲塔が動いている際の散布界の拡大率も低下させる。最大前進速度もわずかながら53 km/hから55 km/hに上昇させるぞ。
こちらの調整に伴い、同じルートに属する VIII Centurion Mk. I と IX Centurion Mk. 7/1 の性能にも同種の変更を加える。
ドイツ車輌
X Rheinmetall Panzerwagen は同格軽戦車と比べてパフォーマンスが低く、人気が高いとは言いがたい。そこで戦闘でより力を発揮できるよう主砲性能を強化する。具体的には、装填時間と照準時間をそれぞれ9.0秒から8.0秒と1.6秒から1.4秒に短縮する。100 mでの散布界も0.36 mから0.33 mに縮小し、車体や砲塔が動いている際の拡大率も0.14から0.10に低下させる。
先行車輌にあたる VIII HWK 12 にも車体や砲塔が動いている際の散布界の拡大率を改善させる。こちらも攻撃性能が増すはずだ。
アメリカ車輌
X T57 Heavy Tank は、「ランダム戦」モードでも「オンスロート」モードでもまずまずの成績を残している。しかしながら、若干の性能強化を行う余地があると考えられる。そこでまずは後退速度を12 km/hから14 km/hに上昇させ、加えて照準時間を2.9秒から2.7秒に短縮し、走行中や車体旋回中の散布界の拡大率もわずかに低下させる。
イタリア車輌
X Rinoceronte については、これまで数多くのプレイヤーから強化を求める声が寄せられてきた。統計データもその妥当性を裏付けている。そこで砲塔の装甲を強化すると同時に、プレミアム弾にあたるHEATの弾速を上昇させる。加えて後退速度も12 km/hから15 km/hへと強化する。
中Tier車輌
統計データを分析した結果、以下のTier VI~VII車輌が十分なパフォーマンスを見せるには、火力、機動性、そして生存性への総合的な強化が必要であることが判明した。分析は車輌毎に行っているため、以下の調整を行うことで今までもより人気が出ることを期待している。
ARL V39
最大前進速度が42 km/hから45 km/hに上昇し、90 mm AC DCA 45砲の装填時間が9秒から7.5秒に短縮される。
Tiger (P)
最上位砲塔の前面装甲が強化される。8,8 cm Kw.k. 43 L/71砲の安定性、装填時間、砲塔旋回中の射撃精度も総合的に強化される。さらに車輌HPも増加する。
Ikv 90 Typ B
9 cm kan m/F砲の100 mでの散布界が0.36 mから0.32 mに縮小する。照準時間も2.3秒から2.0秒に短縮される。
Spähpanzer SP I C
90 mm D921 F1砲と90 mm Mecar砲の装填時間と砲塔旋回中の射撃精度がともに強化される。
Т-43
D5T-85BM砲の砲塔旋回中の射撃精度が強化される。走行中の射撃精度も改善される。
Comet
走行中と車体旋回中の射撃精度が改善される。
A-44
107 mm ZIS-6砲の照準時間が3.4秒から2.9秒に短縮される。100 mでの散布界と砲塔旋回中の射撃精度もそれぞれ0.45 mから0.43 mと0.16から0.12に改善される。
高TierのOP車輌
フランス車輌
X AMX M4 mle. 54 は、最前線での撃ち合いで十分なパフォーマンスが発揮できないことが多かったため、アップデート1.18で強化を施した。しかし、この調整によって性能があまりにも上がりすぎたきらいがあり、続くアップデート1.18.1で微調整を行った。
2度にわたる調整の後、数カ月にわたって「ランダム戦」モードでの本車輌のパフォーマンスを分析したところ、前回の微調整ではなおも不十分なことが判明した。そこでさらに130 mm/45 Model 1935砲の性能を以下の通り変更する。
- 照準時間を2.2秒から2.5秒に延長
- 装填時間を13.4秒から14.0秒に延長
- 100 mでの散布界を0.33 mから0.36 mに拡大
走行中や車体または砲塔の旋回中の散布界の拡大率も上昇させる。以上の変更はすべて本車輌と他の同格重戦車のバランスをとることを主眼に据えている。
同じルートに属する他の車輌との整合性を取るため、「AMX M4 mle. 51」と「AMX 65 t」にも似た変更を加える。
イタリア車輌
X Progetto M40 mod. 65 も今回の調整の対象となる。本車輌は多くのプレイヤーに使用されており、調整が入ることに困惑する方も少なくないだろう。勝率は49%とそこまで高くはないが、以下の2点に注目した。
- 「Progetto M40 Mod. 65」は過去6ヶ月間、Tier X中戦車の中で最も人気のある車輌であり、その人気度は日々増加している。
- 全Tier X中戦車の中で、1戦あたりの平均ダメージがTOP3に入っている
具体的には、後退速度を23 km/hから20 km/hに低下させる一方で、走行中および車体旋回中の散布界の拡大率を上昇させる。同時に車体上部の装甲厚も低下させる。本車輌のユニークな立ち回りができなくなるわけではないため、その点は心配いらない。先行するTier IX車輌の IX Prototipo Standard B にも、走行中および車体旋回中の散布界に関する弱体化を行う。
アメリカ車輌
X T110E3 は、本作に登場するTier X駆逐戦車の中でも非常に強力だ。技術ツリー上の全Tier X駆逐戦車の中で平均与ダメージがトップであることは、考え方によっては無敵といっても差し支えない。また、1戦あたりの平均阻止ダメージでも全Tier X駆逐戦車の中でトップ2に入る。本車輌があまり人気がないのが不思議なくらい、ランダム戦の環境に影響を及ぼし始めている。そこで以下の変更を加えることにした。
- 車輌HPを2,050ポイントから1,950ポイントに減少
- 視認範囲を390 mから370 mに縮小
- 装填時間を17秒から18秒に延長
- 照準時間を2.5秒から2.7秒に延長
整合性の観点から同じルートに属する他の車輌にも調整を行う。「T95」については、視認範囲を380 mから360 mに縮小し、装填時間と照準時間をそれぞれ18.3秒から19秒と2.5秒から2.7秒に延長する。
今回のバランス調整についても、ぜひ忌憚なき意見をお聞かせ願いたい。よろしく頼む!