戦車長の皆さん!
オーストラリアの公認コミュニティコントリビューター「Napalmer」が、これから重戦車ルートを研究するプレイヤーのための重戦車ガイドを作成しました!このガイドを参考に重戦車マスターを目指しましょう!
『World of Tanks』の重要な要素の一つである「装甲」。敵の攻撃を狙って弾くことができれば、自身のHPを減らすことなく有利に戦えます。この点に関して、重戦車に比肩しうる車輌があるでしょうか。
本稿では、重戦車のなかでも、現環境において特に推奨される万能な3種類のルートを紹介します。これらのルートで身に付けられるテクニックにより、戦場での生存率が上がり、戦績も向上するでしょう。
アメリカ重戦車 T110E5 ルート
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V T1 Heavy Tank と VI M6 は、車体・砲塔ともに装甲が薄いため慎重に立ち回りましょう。しかし、両車輌とも -10° もの優秀な砲俯角と、信頼できる主砲があります。自身の車体を障害物で隠し砲塔だけ露出させる「ハルダウン」戦法を使いこなせれば、一気に戦績が向上するはずです。まずは3人称視点で周囲を見回し、丘の稜線や街中の瓦礫などで車体を隠せる場所を探しましょう。
VII T29 でのプレイを表す言葉は ”楽しい” 以外にありません。頑丈な砲塔と優れた砲俯角、信頼性の高い主砲があいまって、「ハルダウン」戦法を習得するための素晴らしい「先生」になり得ます。このテクニックを駆使すれば、ダメージを受けてしまう可能性のある車体を隠すことができ、かつ敵の砲撃を受けるのは自車輌の一番装甲の厚い部分であるため、敵に対して射撃を行う際に自身が受けるダメージを大きく減らすことができます。
VIII T32 はT29と同様に小さな主砲と素晴らしい砲俯角を誇り、さらにT29より火力が向上しています。T29で学んだハルダウン戦法を活かして活躍しましょう。
上位Tier車輌の IX M103 と X T110E5 はより強力で貫通力の高い砲を搭載しています。しかし、Tier VIIIまでの重戦車と比べると砲俯角が若干犠牲になっており、さらに砲塔上部の弱点「車長用キューポラ」が非常に大きくなっていることに注意しましょう。また、ただ単に自身の弱点が大きくなっているだけでなく、このTier帯の車輌は散布界が非常に良くなっているため、弱点を狙われやすくなっています。Tier VIIIまでの「ハルダウン=ほぼ無敵」のプレイスタイルを変更する必要があり、より繊細な立ち回りが求められます。しかし、これらのデメリットを相殺しうるほどに砲性能が高くなっています。
結論として、T110E5ルートの各車輌は「ハルダウン」を身に付ける登竜門であり、どんな地形でも対応しやすいオールラウンダーとして活躍します。もしTier IX以降でもハルダウンで活躍したいプレイヤーには、似たプレイスタイルのイギリス重戦車 X Super Conqueror ルートもおすすめです。
E 100ルート
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ドイツの重戦車ルートの特徴は、装甲が平面で厚く、HPが高く設定されています。ドイツ重戦車で学べるテクニックは2つあります。豚飯(サイドスクレーピング)の角度による防御姿勢とHP有利を活かした突撃です。これらのテクニックは全てのドイツ重戦車で学ぶことができますが、最も良き「先生」となるのは VIII Tiger II でしょう。 Tier VIII以降の IX E 75 、 X E 100 でも学ぶことできますが、上位Tierを研究する前に、Tier VIIIである程度のコツを掴んでおくことが大事です。
豚飯(サイドスクレーピング)とは、敵に対して鋭い角度のついた車体側面装甲を見せることで、敵の攻撃を弾きながら攻撃することができます。豚飯を行う際には、車体角度に気をつけましょう。車体の傾きが少なすぎると敵に車体正面を貫通されてしまい、車体の傾きが多すぎると車体側面装甲を簡単に貫通されてしまいます。このテクニックはドイツ重戦車を扱うかどうかに限らず、ほぼ全ての車輌で有効な、非常に重要なテクニックです。
HP有利を活かした突撃も『World of Tanks』で高い戦果を挙げるための重要なテクニックの一つで、HP量の多さを活かした突撃と反撃を行うことで、敵を1輌確実に撃破するテクニックです。例えば、もし1対1で敵のHPはわずかであと1発で撃破でき、自身のHPはある程度の余裕があり、かつお互いの距離はそこまで離れていない状況があったとします。この状況で最も悪いケースは、障害物を使って前後運動を繰り返しながら射撃してしまい、あと1発で撃破できたはずの敵に逆転負けすることです。この場合は、ダメージを受けながらでも突撃して敵に至近距離戦闘を挑み、近距離から敵の弱点を狙って確実な撃破を試みましょう。
ただし、これはあくまで1対1の場合に有効なテクニックであり、多数を相手にする場合にはより慎重になる必要があることを覚えておいて下さい。
ドイツ重戦車の砲はどのTierのものも強力ですが、Tier VIとTier VII車輌はDPM(分間ダメージ)が高く、Tier IXとTier X車輌は単発ダメージが高いことが特徴です。Tier VIIIは二つの特徴のちょうど中間に位置し、バランスのとれた砲と言えます。
ドイツ重戦車E 100ルートは様々なテクニックを習得するための足がかりとなります。ドイツの誇るTier VI~VIII車輌ではHP有利を活かした戦術を身に付け、Tier VIII~Xではしっかりと防御姿勢を行って敵の射撃を弾くことを学びましょう!
IS-7 / Object 277
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ソ連重戦車は5種類ものTier X車輌がありますが、その中でも特に X IS-7 と X Object 277 は全てのプレイヤーが目指しておくべき車輌と言えます。その理由は、機動性の高さと砲塔装甲の厚さにあります。ソ連の重戦車にはアメリカ車輌やイギリス車輌のような砲俯角はありませんが、Tier VIII以上の車輌では装甲が非常に厚い砲塔が搭載されています。『World of Tanks』における突破型重戦車カテゴリーの金字塔とも呼べる車輌です。
このルートは V KV-1 から始まります。この車輌はTier Vの中でも随一の防御性能に秀でた車輌で、ドイツ重戦車の項でも挙げた「豚飯(サイドスクレーピング)」の角度による防御姿勢を学ぶのにうってつけの車輌です。また、大抵の車輌の砲は最上位砲がもっとも強力ですが、本車輌は研究途中段階にある57mm砲でも十分に活躍できます。
VI KV-1S は装甲がやや薄く、ほとんどのプレイヤーが重戦車に対して思う「屈強な戦車」というイメージからはかけ離れた存在と言えます。中戦車のように柔軟な立ち回りが求められるため、扱いが難しいと感じるでしょう。敵の装填時間の隙を突くように反撃を行ったり、味方の進撃に合わせて共に前線を押し上げるよう心がけましょう。
VII IS は非常に強力な122mm砲を搭載できます。この砲は単発ダメージが非常に高く、大抵の戦車を3~4発程度で撃破できます。この砲性能を活かして「HPトレード」を行って戦局を有利に進めましょう。HPトレードとは、自身が1発砲撃を受ける代わりに、敵にも確実に1発砲撃を加えるように立ち回ることで、総合的な与ダメージ量の差で有利に戦う戦法です。自身のリロード中にしっかりと身を隠すこと、的確に貫通させてダメージを与えることを心がけましょう。
VIII IS-3 以降の戦車では、まさに突破型重戦車と呼べるに相応しい、高い機動性と頑丈な砲塔装甲を誇ります。本車輌が搭載できるBL-9 122mm砲と砲塔装甲の厚さの組み合わせは非常に強力であり、ほとんどの車輌を相手に戦うことができます。本車輌以降の注意点は、車体正面の形状がやや特殊であることです。三角形のような形状をしており、豚飯(サイドスクレーピング)による防御姿勢を行った際には、車体正面上部の弱点が敵に見えてしまいます。一つの場所に留まって戦うより、機動性を活かしてアグレッシブにポジションを取りつつ、遮蔽物で車体を隠すようにプレイしましょう。
Tier IXでは二つの選択肢があります。 VIII IS-3 をプレイしていた際、機動性に魅力を感じた場合は IX T-10 を、より装甲厚を強化したい場合は IX Object 257 を選ぶと良いでしょう。
- IX T-10 は50km/hもの最高速度を誇ります。
- IX Object 257 は強化された側面装甲を使用して強力な豚飯(サイドスクレーピング)による防御姿勢が行えます。
その後の終着点となるTier Xでは、それぞれの車輌特徴がより色濃くなって現れています。
- X IS-7 は、砲塔装甲オバケとも呼ばれるほど頑丈な砲塔装甲を持っています。本車輌でハルダウンを行えば、ほぼ全ての被弾を弾して無効化できると言っても過言ではありません。もう片方のTier X車輌に比べると機動性がやや劣ってはいるものの、重戦車全体で見れば十分に高い機動性です。
- X Object 277 はTier X重戦車の中で最も装甲と機動性のバランスが高い車輌です。中戦車にひけを取らないレベルの機動性をもち、なおかつ優秀な装甲を備えます。どんな戦況にも柔軟に対応でき、戦場を縦横無尽に駆け回ることのできる重戦車です。
これらのソ連重戦車を乗りこなせるようになれば、ハルダウンで有利なポジションを取りつつ、敵の前進を止め、戦闘を有利に行えるようになります。今回紹介した X Object 277 と X IS-7 は、多くのクランがクランウォーズなどの集団戦で必要な車輌と掲げるほど、唯一無二の性能を持っています。また、ソ連重戦車には、重戦車を扱う過程で必須となるテクニックが全て身に付けられるといっても過言ではありません。