戦場の華 feat.しばふ #10: II号戦車L型ルクス

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ミリタリー描写に深い造詣を持ち、人気のイラストレーター しばふ先生にゲーム内に登場する様々な戦車と魅力的なキャラクターを描いていただく連載イラストコラム企画の第三弾 『 戦場の華 feat.しばふ 』 。

連載第10回となる今回は、ドイツツリーからドイツ語で 『山猫』 を意味する名前を持ち、軽快な機動性と高い火力からゲーム内での人気も高い軽戦車、 『II号戦車L型 ルクス』 のイラストで描いていただきました。

もちろん今回もデスクトップ用の壁紙もご用意。ダウンロードしてお使いのデスクトップを素敵なイラストで飾りましょう!

 

II号戦車L型ルクス

 ——獲物をなくした山猫

ドイツ軍戦車部隊はポーランド戦で目覚ましい働きを見せたが、前線では戦車部隊の目となる、強力な偵察戦車が求められた。ドイツ陸軍の兵器開発を司る兵器局は、3つのメーカーに偵察用軽戦車の開発を打診した。これを受けて、チェコのBMM社が38(t)n.Aを、スコダ社がT15を提案したが、採用されたのはMAN社のVK13.01であった。後にこの戦車はII号L型戦車”ルクス(山猫)”と名付けられる。

VK13.01は、同社がII号戦車の強化バージョンとして開発していたVK.9.01をベースにしていた。明確な違いは砲塔を大型化して乗員の数を4人に増やし、偵察戦車に不可欠な通信装置と無線手用スペースを確保していることで、結果、車体上部がフェンダーに大きくかぶる、独特の外見となった。

VK.13.01は幾度かの改良とエンジン強化を経て、1942年夏からの量産が予定された。しかしこの頃からMAN社の製造ラインや人員はパンター中戦車の開発に割かれてしまい、ルクスの生産計画は大幅に遅延した。この間に2cm KwK38から、貫通力に優れた60口径の5cm戦車砲KwK39/1への主砲をの変更が決まった。

しかし前線配備が始まった1943年夏という時期からすると、偵察戦車としても非力であり、生産は100輌で打ち切られた。もし開発に遅れがなければ、独ソ戦においてルクスが活躍する余地は大いにあったかも知れないし、偵察戦車の傑作と評価されたに違いない。

World of Tanksで蘇ったルクスなら存分に暴れられるはずだ。

解説文:ウォーゲーミングジャパン ミリタリーアドバイザー 宮永忠将 / Phalanx

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