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今人気のイラストレーター、漫画家の方に、World of Tanksに登場する車輌の中からお気に入りの一輌を選んで描いていただき、素敵なイラストと車輌解説でご紹介をする連載イラストコラム企画の第二弾 「My Favorite Tanks」 。
第06回は、ほんわかとして暖かみを感じる画風ながら、緻密なディティール描写が特徴のあのモリナガ・ヨウ先生に、フランスツリーのTier I 軽戦車 「ルノー FT (Renault FT)」の情景イラストを描いていただきました!
トラックの荷台に載せられて運ばれていく 「ルノー FT」 のどこかのんびりとして可愛らしさを感じるイラストをお楽しみください!
ゲームに出てくる一番古めの戦車ということで、ルノーFTを描かせてもらいました。
黎明期の「タンク」はみな面白い形をしていて、乗りたいかというのは別にして、どれも魅力的だと思います。リベット止めの試行錯誤むき出しのレトロメカに惹かれます。(その意味ではルノーFTは今日まで受けつがれるスタイルで未来的かもしれません)。
写真や図鑑で見るとちんまりしてまとまっていて可愛いという印象がありますが、実車はそれなりに大きく充分に凶悪な存在感を放っていました。
戦場ではじめて実用された戦車はイギリスのマークI菱型戦車とその後継シリーズだが、車体上部に全周砲塔を備えたこ とや、エンジンスペースと乗員スペースを隔壁で分けたことなど、現用戦車にも引き継がれる戦車の基本形を作ったのはフランスのルノーFTである。13.5トンのシュナイダーや23トン超えのサン=シャモン突撃戦車に比べると、ルノーFTは6.5トンほどしかなく、突出して軽い。ちなみに FTとはFaible Tonnage(軽量)の略語であると長らく言われてきたが、これはルノー社内での呼称が、そのまま愛称として一般化したものと言われているが、この辺はははっきりとしない。
開発企業はルノー社で、これを主導したのはフランス戦車部隊の父、ジャン=バティスト・エティエンヌ将軍であった。 1917年2月に試走を終えると、翌月には150輌が発注された。初期型のFT17では鋳造/プレス混交式と、平板のリベット接合による2種類の砲塔があ り、安定しなかったが、改修型であるFT18で鋳造砲塔が確立した。デビュー戦は1918年5月31日であり、第一次大戦での活躍は半年間にとどまった。 しかし戦後すぐにシュナイダーCAやサン=シャモン突撃戦車が退役したのに比べると、先進的な設計のルノーFTはほぼそっくり残された。休戦が成立した 1918年11月には生産数は3187輌に達していたが、1934年末には3499輌に増えている。これは戦後も契約分の生産が続き、最終生産数が 4500輌を超えているためだ。
このような大量の在庫があったので、1920年代を通じてフランス陸軍では新型戦車を開発しようとするムードにはな らなかった。数少ない改修例も、プトー製37mm砲を搭載した砲戦車や、75mm砲を搭載したルノーBS、あるいは指揮戦車型のルノーTSFのように、す べてFT戦車の改修で済まされている。
それでも数年もすると陳腐化が隠せなくなった。とりわけ低速、不整地走破能力が問題視された。そこでサスペンションの改良 と装甲強化が図られることとなり、歩兵用のルノーNCが開発された。サスペンションに直立3連コイルスプリングと直立油圧ショックアブソーバーを組み合わ せている姿が印象的だが、これらのNC系車両は日本および中国のTier 1戦車として登場する。
近代戦車の始祖と呼ばれる名戦車ではあるが、それだけ開発が古いわけで、特に機動力の弱さに悩むことになる。フランス戦車の個性が凝縮された戦車ということを念頭に置いて運用しよう。
解説文:ウォーゲーミングジャパン ミリタリーアドバイザー 宮永忠将 / Phalanx
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