イラストで知る日本戦車 第12回 Type 5 Chi-Ri / エアラ戦車

Type 5 Chi-Ri
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日本の戦車にスポットを当てて、ご紹介をするイラストコラム 「イラストで知る日本戦車」 。第12回は対戦車戦闘を重視して開発されたものの、結局試作車両が一両作られたのみで終戦を迎えることとなった帝国陸軍最後の中戦車「五式中戦車チリ」が、もし実戦に投入されていたら?というワンシーンをエアラ戦車先生に描いて頂きました!

 


五式中戦車チリ

車両の解説

五式中戦車チリは1943年から開発が本格化した中戦車で、帝国陸軍の戦車開発目的が歩兵支援から対戦車戦闘重視へとシフトチェンジしたのを示す象徴的な戦車であった。

対戦車戦重視なら四式中戦車チトも同じでは? とも言えるが、あちらはチリ車が失敗した場合のバックアップという事情があり、あくまで本命はチリ車であった。

チリ車の開発に際して、陸軍はドイツのティーガー重戦車を参考にしたと言われているが、実際、重量35トン以上、主砲口径最大100mmという基本要求を見ても、かなり意識していたのは間違いないようだ。

チリ車の全長は四式中戦車より約1m増えて7.3mとなり、重量も10トン以上増加して37トンに達していた。
その結果、転輪の数はチリ車より1個増えて片側8個になっている。懸架装置こそ従来の平衡棹連動式であったが、見た目は大きく変わり、起動や誘導輪、履帯などはすべて専用設計。

また前例のない巨体を動かすためにディーゼルエンジンをあきらめて、BMW改造型の水冷V12エンジンを搭載したのも地味ながら大変更だ。チト車を150hpも上回る550hpの出力を発揮できたので、機動力は期待以上であったかもしれない。
もっとも航空機用燃料さえ不足していたのに、チリ車に回す余裕はあったのかと言うツッコミは入るが…。

重量増加はチリ車の課題であったが、その増加分は、あまり防御力には回されなかった。
装甲配置や厚みがチト車とほとんど変わらず、避弾経始もさほどよくはなっていないのは残念なところだ。

ちなみに砲塔の後ろに突き出す巨大なバスルが目を引くが、これは半自動装填装置付きの五式七糎半戦車砲を搭載するためのスペースである。
日本陸軍は戦車砲については速射性を重視していた。これが大口径砲の採用が遅れた主要因なのだが、75mm砲を本格的に搭載すると決めると、今度は装填装置によって発射速度を維持しようとしたのである。

蛇足に見える車体前部の37mm戦車砲も、発射速度の低下を埋め合わせる工夫の一つであった。
結局、自動装填装置の開発には失敗し、このバスルも無駄に的を大きくするだけになってしまった。

しかしWorld of Tanksでは主砲の強化バージョンとして自動装填装置が実装されている。
デフォルメされた演出ではあるが、五式中戦車の際立った個性としてとても楽しい。

解説文:ウォーゲーミングジャパン ミリタリーアドバイザー 宮永忠将 / Phalanx

 ミリタリーアドバイザー 宮永忠将 / Phalanx の活動は Facebook ページでも配信中!

 

エアラ戦車先生のコメント

こんにちは、エアラ戦車です。
五式中戦車「チリ」を描かせていただくこ とになりました。

日本の地らしく背景を竹林に。 竹林を縫って走破してる様子です。
日本戦車+竹林は前からやりたかったシチュなので それが再現できて嬉しいっす。

五式中戦車描いて思ったのですがパッと見だと四式中戦車と見間違えますね・・・パッと見ね、パッと見。
米軍の気持ちもわかります。 ロードホイールの数で覚えよう。

World of Tanksの戦車兵になったので、マウス・キーボード操作不慣れですが頑張ります。

 


スクリーンショット

Type 5 Chi-Riスクリーンショット Type 5 Chi-Ri スクリーンショット Type 5 Chi-Ri スクリーンショット

 

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