バトルパスの新たなる英雄:アンジェラ&デイモン

戦車長の皆さん!

増援部隊がやってきました! 以前の記事でもご紹介したとおり、ふたりの勇敢な車長が新たに登場しました! 今回は2人の人となりだけでなく、2人が搭乗する車輌についてもご紹介します。どちらも非常にユニークな車輌です! 実はこの2人については、あまり多くは知られていないのです。2人のうちひとりはアンジェラ(Angela)という名前の女性ということは分かっています。

医療の世界から動く要塞へ

なんとアンジェラはもともとは衛生兵でした。衛生兵がなぜ戦車に乗るようになったのでしょうか。聞くところによれば、彼女が乗る救護車輌が戦闘で移動不能になった際、負傷者を避難させるため、損傷した戦車を使ったとか。

本当のところはどうかわかりませんが、いずれにせよ彼女の車輌を見て、彼女がもともと医療従事者だったことを想像できる人はまずいないでしょう。

アンジェラの X TVP T 50/51 は、まさにありとあらゆる兵器を搭載した動く要塞です。目の当たりにした敵は恐怖に駆られ、戦場から逃げ出してしまうこともあるとか。元医療関係者の彼女にとって、砲撃なしの勝利ほど嬉しいものはないでしょう!

装甲車輌にとって、脅威はどんな場所にも存在し得ます。地中も例外ではありません。アンジェラはそうした可能性を考慮し、地雷処理装置のTMP-4マイン・プラウを自車輌に搭載しています。

この地雷処理装置は、それぞれ2つからなるブレードと昇降装置、そして電子機器系統と連結装置で構成されています。この装置のおかげで、彼女の車輌は地雷原でも安全に走行できます。それだけではありません。

アンジェラは危険を省みず、どんなに困難な任務もひとりで成し遂げてしまおうとする人物です。そのため、必要とあらば水の中も移動できるように、彼女の車輌には水中走行用の装備も搭載されています。

白衣と機関銃

TVP T 50/51は非常に高い攻撃性能を備えています。優秀な主砲に加えて、12.7 mm DShK重機関銃2つから構成される二連式対空兵器を搭載しています。航空機はおろか、軽戦車もハチの巣にできるでしょう。一例を挙げれば、TVP T50/51のB-32徹甲焼夷弾は、100 mの距離であれば20 mmの装甲を貫くこともできます。

また、アンジェラはいつも銃を持ち歩いています。ただの銃ではありません、アサルトライフルSa vz. 58Pです。あの有名なカラシニコフの改良版だろうと推測する方もいるかもしれませんが、それは違います。カートリッジはカラシニコフと同じ7.62×39 mmですが、それ以外に共通する部分はありません。

彼女はなぜSa vz. 58Pを高く評価しているのでしょうか。理由は簡単です。Sa vz. 58Pは優雅で信頼の置ける兵器であるだけでなく、チェコで生産されたアサルトライフルだからです。彼女にとって一番重要なのがここです。要するにアンジェラの出身は……まぁ、このことについては後でもう一度お話しします。ここではまず、車輌後部から詳しく見ていきましょう。

「銃は多い方がいい」という考えに従い、アンジェラは自車輌の後部にVz.59 82 mm無反動砲を搭載しました。この無反動砲は分解され、砲身は車輌の左側に、砲台部分は後部に固定されています。

その威力は非常に強力で、最大で250 mmの装甲すら貫けます。これは、OT-810やOT-62といった軽装甲の歩兵輸送車輌によく搭載されていたものです。

車輌の銘刻に注目!

もし急にアンジェラに手紙を書きたくなっても、彼女の出身地を知るのに苦労はしません。車輌そのものに大きなヒントが隠されています。

車輛の左側面に「Pravda vítězí」と大きな銘刻が描かれています。日本語に訳せば「真実は勝つ」という意味で、これはチェコ共和国の標語です。反対側に描かれた銘刻「Strašnice」も一見に値します。プラハの地区の名前なので、アンジェラに手紙を書くつもりなら覚えておいて損はありません。

さて、彼女はどこに住んでいるのでしょう。車輛の正面に表示された3つ目の銘刻「Pražačka(プラハの女)」を見れば、自ずと答えが浮かんできます。と言っても、推測の域を出ませんが。この魅力的な女性については、バトルパスの新シーズンに登場する漫画で、さらに詳しく知ることができますよ。ぜひお楽しみに!

ベトナムを生き抜いた男

X M48A5 Patton 「パイプライン」を見れば、この車輌が危険極まりない存在であることは一目瞭然でしょう。この車輌の火力と豊富な弾薬をもってすれば、火の海となったジャングルを駆け抜け、敵戦線に繰り返し大胆な攻撃を仕掛けることすら可能です。

一匹狼

そう、Pattonを駆るこの人物こそ、伝説のキルモア中尉です。現在のところ、この人物について多くのことはわかっていませんが、彼の部隊の隊員たちの話によれば、信じられないほど屈強で、敵車輌の履帯を歯で食いちぎることもできるとか。

一概に作り話とも言い切れません。なぜなら、彼はかつて「朝靄に漂うナパームの臭いは格別だ」と言っていたそうですから。おそらくそういう理由もあって、彼はいつも火炎放射器を持ち歩いていて、彼の車輌の右側にも取り付けられています。

M9A1-7と言い、ベトナム戦争中、アメリカの陸軍と海兵隊が主に使用していた「歩兵」用の火炎放射器です。火炎放射戦車には任務や状況に応じて、ガソリンを原料にした「軽め」の液体燃料や、さらに高性能な増粘剤を添加したものが搭載できます。M9A1-7の放射距離は40 mです。

M48A5 Patton「パイプライン」は、ジャングルでの戦いに最適な車輌です。正面装甲に搭載された特殊装備にはブルドーザー用のブレードを瞬時に装着でき、瓦礫を除去しながら前進することが可能です。迷彩ネットは、茂みの陰の偵察部隊から「パイプライン」を確実に守ってくれます。

機関銃は多い方がいい!

車輌に取り付けられた機関銃には、敵の歩兵を退けるだけでなく、射撃の補正や目標のマーキング、さらには上空の敵から身を守るといった多くの用途があります。キルモア中尉がこうした役立つ装備をできる限り多く搭載しようとしたのは驚くに値しません。

ふたつのブローニングM2重機関銃から構成される二連式対空兵器まで車輌に取り付けられているのは、これが理由でしょう。この機関銃はとてつもなく強力で信頼性の高い兵器です。こんな武器があれば、ティラノサウルスを狩ることも、侵略してきた戦闘機を撃ち落とすことも容易でしょう。キルモアが仕留めたのはどちらだったのでしょう。防盾上部にはブローニングM2重機関銃がさらにもう1つ取り付けられています。

そして砲塔の左側には、ランボーお気に入りのアメリカ製7.62mm汎用機関銃M60も装着されています。こちらは、第二次世界大戦中にドイツで開発されたガス圧で作動するFG-42自動小銃とベルト給弾式のMG-42機関銃を組み合わせて開発されたものです。

動く弾薬庫

M48A5 Patton「パイプライン」は文字通り弾薬、装備品、そしてコンテナで溢れかえっています。車輌後部の窪みには、40 mm砲弾が詰まった直方体のコンテナが積まれています。このコンテナは個人の持ち物を運ぶのによく使用されました。お調子者の搭乗員が、危険物マークと一緒に「汚れた洗濯物」の文字を描いたようです。

また、ベトナム戦争中のアメリカ軍の標準兵装であったM-1956荷重支持装置(LCE)、いわゆるHハーネスシステムによるバックパックシステムも取り付けられています。

この装置にはシャベルと魔法瓶がセットになっています。車輌には担架まで積まれています。キルモアはどうやら、チェコ出身のとある魅力的な女性戦車兵から影響を受けたようです。車体左側の予備履帯には、AN/PRC-77無線機セットが吊るされています。キルモアが助けを求めることなど想像できませんから、恐らく敵戦車兵に降伏を要求する際に使うつもりなのでしょう。

そして、戦車に最も似つかわしくない装飾品がサーフボードです。

キルモアは追加の遮蔽物だと冗談を言っていますが、隊員たちは皆、彼が熱烈なサーファーであることを知っています。内心、サーフィンをするキルモアの近くで泳ぐ人たちに同情しているようです。良い波が来る場所を確保するためだけに、作戦とは全く関係無い場所へ侵攻することもあったとか…?

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